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ちびまる子ちゃんのお父さんって、無職…?
日本の長寿アニメのひとつとして人気の「ちびまる子ちゃん」。
日曜の夕方に視聴するのがルーティンとなっている人も多いのではないでしょうか。
ほのぼのとした内容から、クスッと笑える内容まで、毎週私たちを楽しませてくれるアニメですが、筆者には子どものころからある違和感がありました。
それは、まるちゃんのお父さんが仕事に出掛ける描写が一切ないことです。
「国民的アニメ」といわれるアニメは多数ありますが、家族をテーマにしたアニメのほとんどは朝お父さんが会社に出かけたり、夕方に会社から帰ってくるシーンが描かれます。
「ひょっとして、まるちゃんのお父さんは無職…?」
同じようなことを思った人は少なくないでしょう。
実はアニメには描かれていませんが、まるちゃんのお父さんの職業は、「ある説」が有力です。
本記事では、ちびまる子ちゃんのお父さんの職業についてスポットを当ててみたいと思います。
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さくら家の家族構成
まずはさくら家の家族構成をおさらいしましょう。
・さくらひろし(父)…1934年6月20日生まれの40歳
・さくらすみれ(母)…1934年5月25日生まれの40歳、専業主婦
・さくらさきこ(姉)…小学6年生、1963年3月21日
・さくらももこ…小学3年生、1965年5月8日
・さくら友蔵(祖父)…1898年10月3日の76歳
・さくらこたけ(祖母)…1904年4月4日の70歳
さくら家は父方の祖父母が同居する3世代家族です。
また、ちびまる子ちゃんのアニメの舞台は静岡県清水市(現 静岡県静岡市清水区)となっています。
さくらひろしの職業は?
冒頭にも述べましたが、アニメの中では、さくらひろしが仕事に出かける様子や、仕事仲間との交流、はたまた仕事のグチに関してのエピソードは一切ありません。
夕方には家にいてお酒を飲み、夕食も必ず家族と食べているため、家にいる時間は比較的長そうです。
この状況だけ見ていると、ひろしは無職なのではないかとも思えますが、実はひろしは「八百屋さん」だったという説が有力となっています。
なぜかというと、「ちびまる子ちゃん」の作者である、さくらももこの実家が八百屋であったことが大きな理由です。
「ちびまる子ちゃん」は彼女の子ども時代のエピソードをもとにした漫画なので、アニメ内の父にあたる「ひろし」も現実同様に八百屋であるとされています。
また、ちびまる子ちゃんのその後を描いたマンガ「ひとりずもう」では、父ひろしが「さくら青果店」を営んでいる様子が描かれているのです。
さらに彼女のエッセイ「たいのおかしら」のなかでも、「ヒロシは次男なのに家業の八百屋をうっかり継ぐ事になり、嫁はそれまでやっていた看護婦をやめて八百屋を一緒にする事になった」と描写がみられました。
つまり、お母さんのすみれはもともと看護婦(看護師)で、ひろしが実家の八百屋を継いだことにより、病院を退職して八百屋を手伝っているということになりますね。
アニメ内では、お母さんは専業主婦として毎日忙しく家事をおこなっていますが、実際は家事に加えて八百屋の仕事もするスーパーウーマンだったことがわかります。
八百屋さんの年収は?
ひろしの職業である八百屋さんの年収はいくらくらいなのでしょうか。
一般的に八百屋さんの平均収入は月収27万円、年収にすると334〜437万円といわれます。
さくら家のように自宅で八百屋を経営している場合は自営業となりますが、厚生労働省の調査によると、自営業者の収入は200万円以上400万円以下の割合が最も多いので、ひろしの年収も400万円前後であるというのが妥当でしょう。
さらに八百屋を開業しようと思うと、店舗の開業費が必要です。
これに関しては先ほども解説したように、ひろしは「家業の八百屋をうっかり継ぐ事になり〜」とあるため、八百屋開業にあたっては祖父である友蔵、もしくは友蔵の父が事業を開始していると推測することができます。
そのため、現在のさくら家には八百屋の開業に関する借金はないと考えてよいでしょう。
またさくら家は父方の祖父母と暮らす3世代家族です。
アニメでは描かれていませんが、本来は自宅兼店舗の家に住んでいるということになります。
八百屋開業と同時に自宅も建築したとなると、自宅ももともと祖父の代からある家であることが推測され、自宅ローンもないのではないかと考えられます。
さくら家の八百屋の経営状態に関してですが、アニメでも描かれているように、この時代この地区では大きいスーパーやデパートは見当たりません。
そのため、八百屋としてはある程度安定した収入が得られていたことは十分考えられます。
そして年収がそれほど高くなくとも店舗や住宅の負債がないので、日々の生活には十分な収入だといえるのではないでしょうか。
さらに祖父の友蔵、祖母のこたけは年金生活者です。
彼らから生活費として年金の一部を渡されている可能性も考えられるでしょう。
まるちゃんの家は貧乏?
アニメ内でさくら家は「貧乏キャラ」として描かれていることが多いですね。
アニメなので現実よりも脚色されていることが考えられますが、アニメちびまる子ちゃんの中で、さくら家の貧乏エピソードがいくつかでてきます。
実はさくら家にはストーブがないことをご存知でしたか?
もちろん時代的なこともあるかとは思いますが、さくら家の暖房器具といえば、こたつと火鉢。
こたつは居間に置かれ、火鉢はおじいちゃんとおばあちゃんの部屋に置かれています。
冬の寒さに耐えられなかったまるちゃんがお母さんにストーブを買うようお願いするのですが、「静岡は暖かいから、こたつで十分」と一蹴されてしまう描写もあるのです。
また、昭和のご馳走の代名詞「すき焼き」に関しても、さくら家には悲しいエピソードがあります。
なんとさくら家では、すき焼きの肉は牛肉だけでなく、ロシアンルーレットで豚が入っているとのこと。
それも「牛:豚=2:3」と豚の方が多い割合となっています。
「月夜のすき焼き」の回では、ある日の夕食のすき焼きが全部牛肉であると聞いて、「今日が家族で食べる最期の夕食なのか」とまるちゃんが心配し、お姉ちゃんまで目を丸くして動揺するというシーンがありました。
さらにさくら家では夕飯に「肉なしの肉じゃが」が出たというエピソードがあります。
これは「無駄をなくそう」の回で、さくら家の家計が赤字となってしまったことから、お母さんがさらなる節約を始めたからです。
食費削減の他にも、電気代節約のため、まるちゃんたちにテレビは20時までに消すこと、21時には部屋の電気を消して寝ることを命令します。
このようにちびまる子ちゃんの家では、ちょっとびっくりの貧乏エピソードが数多くみられます。
八百屋の経営は日々の暮らしに不足はないけれど、月によっては収入に波があり、贅沢をするほどの余裕はなかったのかもしれませんね。
作者「さくらももこ」の願い
さくら家の家業は八百屋であるにも関わらず、なぜアニメではひろしが八百屋で働いている描写がないのでしょうか。
それにはちびまる子ちゃんの作者であるさくらももこの「ある想い」があったのです。
まず、さくらももこは「普通の家庭」に憧れていたという理由があります。
自宅が八百屋で両親が経営をしているとなると、両親は自宅をあけがちだったに違いありません。
仕入れや閉店後の忙しさで家族で食卓を囲むということは実は少なかったのではないでしょうか。
このアニメの設定である70年代〜80年代の時代背景を考えると、今よりも専業主婦の割合が多かったと考えられます。
作者は家に帰ったらお母さんが出迎えてくれるような「普通の家庭」に憧れていたのかもしれません。
またもうひとつの理由として「八百屋を描くのが面倒だった」ともいわれます。
確かに家を描くときに家先に八百屋があると毎回数多くの野菜を描く必要がありますし、八百屋を訪れるお客さんを描く必要も出てくるでしょう。
アニメの1シーンとして描くには煩雑すぎるという考えには納得です。
いかにも「ズボラ」な、まるちゃんらしい発想ですね。
このようにさまざまな事情から、「ちびまる子ちゃん」では八百屋を描かなかったと考えられます。
まとめ
ちびまる子ちゃんで謎の存在となっていたお父さんは八百屋さんを経営していたことがわかりました。
アニメ上の様々な理由で、八百屋さんの描写がカットされたため、ひろしは無職ではないかとも考えられましたが、実は自営業者としてしっかりと経営をし、家族を支えていたのですね。
経緯はともかく家業の八百屋さんを継いで、奥さんと経営をしているひろしは、意外と人情深い性格なのかもしれません。
また、まる子の老若男女問わず誰とでも仲良くなれる人懐っこさは、幼少期から八百屋を訪れるお客さんとのコミュニケーションによって得られたものともいえるでしょう。
きっとこの先もアニメ上でひろしが働いているシーンが放送される可能性は極めて低いと思われます。
しかし、ひろしも陰ながら毎日頑張って働いていることが判明したので、毎日の晩酌シーンでは今までよりも温かい目で見守れるようになりそうですね。
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この記事を書いた人
ライター
渡辺あい(わたなべ あい)
銀行員として勤務の後ライターへ
4人の子供の母としてもお金の観点を持つ事が出来るのが記事の魅力。
FPの資格を活かした金融の記事に定評がある。
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