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相続

友蔵が死亡すると大損?ちびまる子ちゃんで考える年金

友蔵が死亡すると大損?ちびまる子ちゃんで考える年金

テレビを見ていて夫がふと「ちびまる子ちゃんの友蔵がもし死んだらさ、家庭に打撃ってあるのかな?」と、縁起でもない質問を投げかけてきました。

あんまりストレートに縁起でもないので大笑いしてしまったのですが、よくよく考えてみると結構重要なテーマです。

「友蔵が死んでも、妻は遺族年金を受け取れるから大丈夫でしょ?」

いえいえ、世の中そんなに甘くありません。

友蔵が死んでしまうと、さくら家はそこそこ大きな損失を被ることになりそうです。

そこで今回は、ちびまる子ちゃんを例に挙げながら、年金の仕組みに向き合っていけたらと思います。

ぜひ最後まで、お付き合いくださいね。

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ちびまる子ちゃんの家族構成

まず、友蔵の死を語る前に、ちびまる子ちゃんの家族構成から話さなくてはなりません。

ちびまる子ちゃんの家族は、下記の通り6人。

父ひろし、母すみれ、姉さきこ、祖父友蔵、祖母こたけ、そして主人公のまる子です。

引用)ちびまる子ちゃんオフィシャルサイト「キャラクター紹介」

https://chibimaru.tv/about/chara/

「へ~、母、姉、祖母の名前初めて知ったわ〜」と気を反らされている気もしますが、それは一旦置いておきます。

とにもかくにも、ちびまる子ちゃんはこの6人で生活しており、現在仕事をしているのは父ひろしだけ。

ちなみに、本作は原作者さくらももこ氏の体験を面白おかしく書いており、さくらももこ氏の実家は八百屋だったことから、ひろしは八百屋を営んでいたようです。

母すみれが時折店の手伝いをしています。

更に言うと、友蔵が営んでいた八百屋をひろしに継がせたという経歴があり、友蔵も元八百屋のおじちゃんでした。祖母こたけもすみれ同様、店の手伝いをしながらひろしを育てていたのかもしれませんね。

友蔵が死亡…する前に理解しておくべきこと2点

「友蔵 心の俳句」が有名な友蔵は、ちびまる子ちゃんになくてはならないキャラクターです。

しかし友蔵は76歳。2022年の男性の平均寿命は81.05歳で、平均寿命を迎えてはいないものの、いつ亡くなってもおかしくはありません。*1

そこでここでは、友蔵が死亡したらさくら家(主に祖母こたけ)が受け取れる年金にどのような変化があるのか、そもそも年金の仕組みはどうなっているのかなどを、分かりやすく解説します。

そもそも年金てどんな仕組みなの?

年金の話をするためには、年金を受け取る人の「職業」「年齢」「配偶者の有無」「子どもの有無」「子どもの年齢」などが大きく関わってきます。

なぜなら、妻子がいる状況で働き盛りの父親が亡くなるのと、100歳で大往生した祖父が亡くなるのとでは大きな違いがあるからです。

年金には主に3つの種類があります。

老齢年金、障害年金、遺族年金です。

引用)厚生労働省「公的年金の給付の種類」

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/nenkin/nenkin/zaisei01/dl/zu07.pdf

自営業者なら基礎年金のみ、会社員の場合は基礎年金に加えて厚生年金も受け取ることができます。

では、上記の仕組みを友蔵に当てはめるとどうなるのでしょうか?

友蔵の現在地

前述のとおり、友蔵は元八百屋です。

現在は引退して息子ひろしに八百屋を任せており、自身は俳句など詠みながら悠々自適な老後を過ごしています。そんな友蔵ですが、元八百屋で自営業者、祖母こたけも専業主婦のため、どちらも老齢厚生年金は受け取れません。

国民年金の受給額は、20歳~60歳まで40年間の国民年金の納付月数によって決まります。*2
また、40年間きちんと国民年金保険料を支払っていても、毎年受給額が変わります。

次世代の給付水準確保のため、賃金・物価の変動率に応じて年度ごとに改定されるからです。*3

友蔵は作中で76歳、こたけは72歳。2人とも国民年金保険料を40年間ずっと払い続け、満額もらえていると仮定すると、令和5年度は月額66,050円です。*4

2人の年金収入の合計は月額13万2,100円になります。

裕福に暮らせるという金額とは言えませんが、働かずにこの金額がもらえるという意味では、ないよりもずっとましですね。

友蔵が死亡したらどうなる?

さてお待たせいたしました。

いよいよ本題(?)の、「友蔵が死亡後、さくら家は打撃を受けるのか」説の検証に参りましょう。

結論から言うと、さくら家は大きな打撃を受けます。

友蔵が受け取っていた老齢基礎年金66,050円、年収にすると79万2,600円がまるっと受け取れなくなるからです。

「え?遺族基礎年金がもらえるよね…?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、遺族年金は幼い子供を残して大黒柱が亡くなった時に受け取ることを前提としており、友蔵が死亡したとしても受給要件には当てはまりません。

遺族年金の受給要件は、「子のある配偶者」または「子」です。

「子」とは、「18歳になった年度の3月31日までにある方」「20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態にある方」を指します。*5

完全体おじさんのひろしが息子である以上、こたけは遺族年金を受け取れないのです。

さくら家が友蔵の収入を当てにしていたかは不明ですが、友蔵が死亡すれば少なくとも年80万近いお金が飛んでいくことになります。

【番外】友蔵が植物人間になったら

世知辛すぎる結論なのですが、友蔵が死亡するよりも、元気で生きているよりも、障害状態で生きている方がより多くの年金がもらえる可能性があります。

自分でも何を書いているのかよく分からなくなってきたのですが、「夫の素朴な疑問に答えた結果、このようなことを書いているのだ」という言い訳をさせてください。

この結論を聞いた夫も、この結論を書いている筆者も等しく真顔になっているのですが、恐らく読んでいらっしゃる皆さんも「何てこと書いてんだよ」とお思いでしょう。

とはいえ、確かに必要なことなので書かせていただきます。障害年金は、障害の状態によって受け取れる金額が変わります。受け取れる金額は下記のとおりです。

引用)日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額」

https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/shougainenkin/jukyu-yoken/20150514.html#cms03

さくら家の場合、友蔵の息子であるひろしが完全体おじさんのため、子の加算額は含まれません。

植物人間状態で入院となると、まず間違いなく障害等級は1級なので、障害基礎年金は99万750円もらえます。

老齢基礎年金の年額は79万2,600円だったので、19万8,150円も年金額が増えます。

ただ、入院費用などが別途かかってくるため、支出もかさむ点は考慮しなくてはいけません。

医療費がどれくらいかかるかにもよりますが、シンプルに死亡した方がコスパがいい場合もあるでしょう。

また、同じ障害年金でも2級と認定されてしまうと、老齢基礎年金と同じ年額しかもらえない点も注意が必要です。

障害状態となれば、入院費や通院費がかさむので、2級と認定されるとむしろ支出が増え、損することになります。

コスパは悪くなると言わざるを得ません。

つまり、より多くの年金をもらいたいなら、「友蔵が障害等級1級に認定されるレベルの重い障害状態になる」のが最善です。

………。

筆者は今回のコラムで、人の心を無くしてしまった可能性が出てきました。

夫も隣で「とんでもないこと書いているね」と語っており、筆者もとんでもないなと思っております。

すみません…。

友蔵は生きている方がお得

人の心を無くした状態で書いているので、もうこのまま吹っ切っていきますが、友蔵は生きている方がお得です。

お金の面だけで考えるなら、障害状態1級で生きている方がよりお得(?)です。年金の年額80~100万はかなり大きな数字。

しかし、友蔵が死亡してしまうと、その大金もまるっと受け取れなくなってしまいます。夕食のグレードは下がり、まる子や姉のさきこが買ってもらえていたお菓子やおもちゃは制限されることでしょう。

遺族年金も受け取れる状況にないため、友蔵は出来るだけ長く生き続ける方が、より多くのお金を受け取ることができます。

こういった意味では、年金を最もお得に受け取ることができる条件は、圧倒的に「長生きすること」と言えますね。

まとめ

先ほどから「こいつ人間か?」レベルの書き物をしてきましたので、少しだけ落ち着いてまいりたいと思います。
さて、このコラムを書いた筆者のシンプルな感想は、「友蔵よ、元気で長生きしておくれ」ですね。

やっぱり、人間元気で健康なことが一番なんだと実感させてもらえました。

実は筆者、かわいがってくれた祖母が100歳を迎えてまもなく、脳出血が原因で倒れ現在も入院しているので、今回の友蔵の件はあまり他人事ではありません。

祖母は障害等級1級と認定され、現在も障害年金を受け取っています。

しかし孫としては

「元気で生きてくれているなら、お金なんていらないよ」

「こんな状態になるなら、そのまま自然に天国に行かせてあげた方が良かったのかな」

という気持ちです。

入院先で1人窓の外を見ている状況がずっと続くため刺激がなく、認知症の進行が異常に速くなってきました。

入院当初は筆者のことを認識していたのに、6回目のお見舞いの時は筆者のことが分かりませんでした。悲しくて悲しくて泣きそうになりましたが、泣いている姿を見せてはいけない気がして頑張って堪えました。

友蔵が元気で健康な状態で、「友蔵 心の俳句」を詠んでくれる状況が、まる子にとっても視聴者にとっても幸せなんだと、心から思います。

祖母の実体験があったのに、友蔵を勝手に植物人間にしたり、死亡させたりしてしまいました。

友蔵、ごめんね。

このコラムを書いたせいで、皆さんが日曜夜にやや複雑な感情にならないことを祈って締めたいと思います。この度は申し訳ございませんでしたm(__)m

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参考文献/参考サイト

*1厚生労働省「令和4年簡易生命表(男)」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life22/dl/life22-06.pdf

*2日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/jukyu-yoken/20150401-02.html

*3日本年金機構「物価スライド」
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/kyotsu/kaitei/20150401-01.html

*4日本年金機構「令和5年4月分からの年金額等について」https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2023/202304/0401.html

*5日本年金機構「遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)」https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/izokunenkin/jukyu-yoken/20150401-04.html

この記事を書いた人

齋藤佑美

ライター

齋藤佑美(さいとうゆみ)

複数の大手メディアでコラムを執筆する2児の母。
FP上位資格のAFP、生命保険協会認定FP資格であるTLC取得。
女性に寄り添ったコラムが好評を得、週刊女性にて記事の監修を行う。
お金の知識や現場の体験を踏まえた記事に定評がある。


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