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貯蓄

新卒2年目は手取りが減る?住民税の仕組みを学ぼう

新卒2年目は手取りが減る?住民税の仕組みを学ぼう

「社会人2年目は手取りが減る」という話を聞いたことがないでしょうか。これは、2年目から住民税の納付が始まるためです。突然手取り額が減ってビックリすることのないように、あらかじめ住民税の税額や納付のタイミングを確認しておきましょう。この記事では、住民税の仕組みや計算方法について解説していきます。

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1.新卒2年目で手取りが減る理由

「新卒2年目は手取りが減る」といわれるのは、新入社員のときにはなかった「住民税」の納付が始まるためです。

住民税とは、地域社会の維持費用を負担するための税金で、前年の所得金額に基づいて税額が決定されます。社会人1年目のときは基準となる前年の所得がないため、ほとんどの人が課税されません。(アルバイトなどで前年に100万円以上の所得がある人は、住民税が課税される場合があります。)

その後、前年4月~12月の所得に基づいて住民税が決定され、2年目の6月から納付がスタートする仕組みです。もし1年目と給与の基本給が変わらない場合は、住民税分の手取りが減ってしまうこととなります。

1年目のときに「毎月の収支がカツカツだった」という場合、さらに毎月の生活が苦しくなってしまうかもしれません。6月になって手取りが減って慌てることのないよう、事前にどれくらいの住民税が引かれるのか確認しておきましょう。次の章で具体的な確認方法を解説していきます。

2.住民税はどれくらいかかる?

住民税の税額は「住民税決定通知書」で確認できます。「住民税決定通知書」は、毎年5月~6月に会社を通じて配布されるもので、これから支払う住民税の税額が記載されています。

また、住民税の仕組みはそれほど難しくありませんので、自分で試算することも可能です。くわしく見ていきましょう。

2-1.住民税の仕組み

住民税は「所得割」と「均等割」の2つから構成されています。所得割は一律10%、均等割は通常5,000円が課税される仕組みです。ただし、均等割については自治体によって異なる場合があるため、正しくはお住まいの自治体へ確認してみましょう。

住民税を計算するステップは次の通りです。

①課税所得を確認する

②所得割の10%をかけて、税額控除を差し引く

③均等割の5,000円を加える

(※①の課税所得は、毎年12月ごろに会社から発行される「源泉徴収票」で確認できます。)

なお、②の「税額控除」とは、税額を算出したあとに一定の金額を控除するものです。住民税の税額控除にはさまざまな種類がありますが、代表的な例に「ふるさと納税」が挙げられます。ふるさと納税については、記事内でくわしく後述していますので、そちらも併せて参考にしてみてください。では、先ほどの3つのステップを踏まえて実際に住民税を試算してみましょう。

2-2.住民税を計算してみよう

ここでは、実際に住民税を試算してみます。

【前提条件】
・社会人2年目、独身で扶養家族なし
・課税所得200万円、税額控除なし

先ほどの3つのステップに当てはめると、住民税の計算方法は次の通りです。

①課税所得200万円

②200万円 × 10% =20万円(所得割)

③20万円 + 5,000円(均等割) =20万5,000円

このケースでは、20万5,000円の住民税を納付することとなります。会社員の場合は、原則12等分した金額を6月~翌年5月の給与から源泉徴収されますので、毎月約1万7,000円を納付する仕組みです。

この通り、住民税の計算は課税所得の10%に5,000円を足すだけで算出できますので、それほど難しいものではありません。今後、昇進によって年収が増えたときも、上記の計算で事前に住民税がどれくらいになるか確認しておくとよいでしょう。

3.社会人3年目はさらに手取りが減る可能性あり

住民税に注意したいのは、2年目だけではありません。3年目の6月には、さらに手取り額が減る場合があります。これは、前年に所得を得た期間が異なるためです。

たとえば4月入社の場合、2年目の住民税は前年4月~12月の所得を基準に算出されます。しかし、3年目は前年1~12月が基準となるため、より課税所得が多くなることが想定されます。

したがって、3年目の6月にはさらに手取り額が減ることも珍しくありません。2年目の12月ごろに源泉徴収票をもらったら、先ほどの手順でおよその住民税を計算しておきましょう。

4.住民税の負担を軽減するためにできること

住民税は所得控除や税額控除を活用して、税負担を軽減することができます。ここでは、2年目の社会人でも活用しやすい4つの制度を紹介していきましょう。

4-1.iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、将来の年金を私的に準備するための制度です。iDeCoでは、毎月の掛金を自ら選んだ金融商品で運用し、その成果を60歳以降に年金として受け取ります。

また、iDeCoは税制メリットが大きいことも特徴のひとつです。iDeCoの加入で受けられる税制メリットは次の3つです。

①掛金が全額所得控除される

②運用益が非課税

③受取時も所得控除が適用

特に①の所得控除は、住民税の負担軽減に直結します。会社員の場合は、1万2,000円~2万3,000円を上限として掛金を設定できますが、この掛金は全額所得から控除されます。

この所得控除によってどれくらいの住民税が軽減されるのか、具体的に試算してみましょう。

【※iDeCoの加入でどれくらい住民税が軽減される?】

課税所得250万円の人が毎月2万円ずつiDeCoに加入した場合、軽減される住民税のシミュレーションは下記の通りです。

 

iDeCo未加入の場合

iDeCoに加入した場合

課税所得

250万円

250万円

iDeCo加入による所得控除

24万円

住民税

25万5,000円

23万1,000円

iDeCoに加入すると掛金が全額所得控除されるため、その分住民税の基準となる課税所得が少なくなります。このケースでは、住民税に2万4,000円の差額が出る結果となりました。

iDeCoは将来の資産形成にも役立つ制度ですので、ぜひ若いうちから加入することを検討しましょう。

4-2.保険

生命保険の加入でも所得控除が受けられます。「生命保険料控除」という仕組みで、「生命保険」「介護保険」「個人年金保険」のそれぞれで、最大4万円の所得控除が受けられます。

「生命保険」「介護保険」「個人年金保険」にすべて加入すれば最大12万円の所得控除を受けられますが、社会人2年目だと3つの保険に入るほど余裕のない人もいるかもしれません。その場合は自分のニーズに応じて、必要だと思う保険だけに加入するのでも十分でしょう。

【※生命保険の加入でどれくらい住民税が軽減される?】

課税所得250万円の人が毎月2万円ずつ個人年金保険に加入した場合、軽減される住民税のシミュレーションは下記の通りです。

 

保険未加入の場合

保険に加入した場合

課税所得

250万円

250万円

保険加入による所得控除

4万円

住民税

25万5,000円

25万1,000円

このケースでは、4,000円の税負担が軽減される結果となりました。

全額所得控除されるiDeCoに比べると、生命保険料控除はそれほど大きな税負担軽減が受けられるわけではありません。しかし、今後何十年も住民税を納めていくことを考えれば、少しの所得控除でもぜひ活用を検討しておくとよいでしょう。

4-3.ふるさと納税

節税方法ではありませんが、ふるさと納税も有効活用したい制度です。ふるさと納税は応援したい自治体を選んで寄付ができる制度で、税金の還付や控除が受けられます。

翌年の住民税を前払いする制度であるため、住民税の負担が軽減されるわけではないのですが、寄付によって返礼品を受け取れるメリットがあります。

たとえば、お米やお肉、野菜などを返礼品としている自治体に寄付をすると、自己負担2,000円で返礼品を受け取れます。ただ住民税を納めるだけだと、当然返礼品はありませんが、ふるさと納税を通じて寄付をすると、税金の納付によって好きな返礼品を受け取れるということです。

前述のお米やお肉、または必ず使う日用品などを選ぶと、食費や日用品費などの節約にもつながります。ぜひ上手に活用して、家計の節約につなげましょう。

また、ふるさと納税で控除を受けられる上限は人によって異なりますので、あらかじめシミュレーションによって上限額を確認しておくことがおすすめです。

4-4.医療費控除

年間10万円以上の医療費を支払った場合は、医療費控除を受けられます。最高で200万円の控除が受けられますので、年間10万円以上の医療費がかかる見込みがある人は医療費控除を活用するとよいでしょう。

なお、医療費控除を受けるためには確定申告を行う必要があります。病院で受け取った領収書は5年間保存しなければならないため、誤って捨てることのないように注意してください。

5.中途退職したら住民税はどうなる?

住民税は前年の所得に応じて課税されるため、中途退職した場合でもその翌年に住民税を納付する必要があります。仮に、中途退職後に収入を得ていない場合でも住民税は免除されませんのであらかじめ注意しておきましょう。

ただし、「勤務先が倒産した」、「会社都合で解雇された」など特別な事情がある場合は、住民税を減免してもらえることがあります。

6.住民税の仕組みを知っておこう

社会人2年目になると、新たに住民税の納付がスタートします。基本給が変わらない場合は、住民税分の手取り額が減少してしまいますので、あらかじめどれくらいの住民税が引かれるのか知っておくことが大切です。

また、住民税の負担を軽減するためには、iDeCoや生命保険を活用することも有効な手段です。どちらも長期の資産形成に役立つものですので、ぜひ積極的に加入を検討してみましょう。

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この記事を書いた人

椿 慧理

ライター

椿 慧理(つばき えり)

銀行を10年間勤務し経験を通じて得た金融知識を活かし、金融ライターとして独立。
金融商品やマーケットの解説、税制解説など初心者にも分かりやすい記事を手掛ける。
自らも12年の投資経験を持ち、国内外株式、投資信託、暗号資産を運用中。

保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員一種、内部管理責任者

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