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貯蓄

仕組預金と定期預金の違いから投資信託は有りか?特徴を調査

仕組預金と定期預金の違いから投資信託は有りか?特徴を調査

銀行の口座は、給料の受け取りや光熱費の引き落としに使うだけではなかなか増やせないですよね。とはいえ、政府が言うほど簡単に賃金がアップしないのが現状です。それでは、たとえ数十万円でも預けているお金を少しでも増やせるような資産運用の方法がないのでしょうか。

なかなか厳しい状況において、銀行の普通預金を定期預金にした方が良いか、仕組預金を初めて見るべきかは中身を知らないと判断できません。この記事では、定期預金と仕組預金について全国銀行協会の見解を交えて解説します。また、預金とは異なる投資信託の運用についても触れています。ぜひ、読み進めてみてください。

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仕組預金とはどんな預金?

銀行のホームページでは、いろいろな資産運用について案内しています。なかでも、預金という名の資産運用のひとつに仕組預金があります。仕組預金は、どのような期待を持てるのでしょうか。

東海地方を拠点とする十六銀行では、仕組預金のことを、「為替相場によって払戻時の償還通貨(円または外貨)が決まる特約」のついた通常の預金よりも高利回りを期待できる預金商品と定義しています。※1

仕組預金の特徴

為替相場という言葉が出てきたので、仕組預金を外貨預金と判断できるのでしょうか。外貨預金は、円を外貨に換えて預けるスタイルです。仕組預金は、円定期預金や外貨定期預金に対して、先述した払戻時の特約をつけた預金。払戻時の状況により円で受け取ったり、外貨で受け取ったりします。

一般社団法人全国銀行協会が公開している「教えて!暮らしと銀行」によると、払戻時に調整される特約のことをデリバティブ取引と示しています。※2 

仕組預金は、デリバティブ取引のひとつです。デリバティブ取引には、いくつか種類があるので、次項で説明しましょう。

仕組預金で使われるデリバティブ取引

JPX(日本取引所グループ)で説明しているデリバティブ取引の概要は、次のとおりです。

デリバティブ取引

システム運営

大阪取引所および東京商品取引所

売買システム

J-GATE

取引対象商品

● 指数先物:日経平均株価などの指数を期日と価格を決めて売買契約を交わす取引 ※4
●国債証券先物:実発行されている国債ではなく国債の標準物を取引対象にした先物取引 ※5
●商品先物:将来の一定期日に商品の売買を約束し現時点で価格を決める取引※6
●オプション:先物取引に似た仕組みで商品売買の権利が取引対象 ※7

目的

投資家の利便性や国際的な市場間競争力の向上を目的に提供される取引

データ出典:※3

商品先物と聞くとハードルが高いと思う人も少なくありません。デリバティブ取引の対象商品はそれぞれ特徴が異なるため、リスク面とリターン面を十分にチェックしておくことをおすすめします。

仕組預金と定期預金との違いを比較

仕組預金は、通常の預金と何が違うのか、定期預金を対象にして違いを比較してみました。

 

定期預金

仕組預金

金利

普通預金より高い利回り

通常より高い利回り

払戻

固定金利型または変動金利型で満期日に受け取れる

為替相場により通貨が決まる

リスク

●元本が保証されているためリスクがない
●預金保険の対象

●外貨建て商品によっては預金保険対象外の場合あり
●利息の一部が預金保険の対象外の場合あり
●受取る際に外貨の場合は為替相場の変動で円換算の元本が当初より下回ることもあり

中途解約

希望すれば中途解約は可能(中途解約した場合は当初の利率から中途解約利率に変更される)

●原則不可
●例外で解約した場合は元本を大きく下回ることもあり

データ出典:※2、※9

仕組預金と定期預金では、リスク面で大きな差があります。定期預金の場合は、元本保証があり、希望すれば元本が保証された状態で中途解約が可能です。ただし、中途解約すると、金利が解約利率で計算される点に注意しましょう。

定期預金は、中途で解約できない仕組預金より低いリターンのものが一般的です。通常の円定期預金よりもリスクが高い分、仕組預金の金利は魅力的なのかもしれません。

現在、銀行では預入期間や通貨、条件などでさまざまな仕組預金を用意しています。定期預金よりもリターンが見込める資産運用と考えられますが、それぞれの預金商品について詳細まで調べることが大切です。

投資信託とは

定期預金や仕組預金とは別に、資産運用の手法では投資信託も考えられます。仕組預金を検討しているのであれば、同じように投資信託は元本割れのリスクを持った投資スタイルです。投資信託協会の「そもそも投資信託とは?」によると、投資信託は「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品」と定義されています。※11

投資信託は、専門家の見解で方針を決めたうえで運用するため、専門知識のない初心者でも学習しないで始められる点が特徴です。投資経験のない人が、投資先を選ぼうと考えたところで経験がなければ理解できるわけありません。投資信託は、その投資先選びから専門家が担当します。投資をする人は、資金を投入して分配金を待つだけです。

基準価額を算出する

投資信託には、運用する際の商品に基準価額が設定されています。基準価額とは、投資信託の値段のこと。あらゆる投資先をまとめた投資信託商品に対して、口数で投資家を募集します。その際に、「一口あたりいくら」という金額が基準価額として算出される仕組みです。基準価額の計算式は、次のように計算されます。

基準価額=純資産総額÷総口数

投資信託は、この計算式により一口あたりの基準価額が算出されて、その価額を目安に購入する仕組みです。例えば、運用開始当初の基準価額が10,000円だとして、その投資信託商品が1年後に12,000円になったとしましょう。この投資信託を10万口購入している場合は、10万円で購入した投資信託が12万円になります。※10

投資信託は、専門家が複数の投資先をまとめた商品に投資することで運用期間終了後の利益を期待する運用スタイルです。投資先商品に関しては、株式や債券などのリスクリターンのバランスをふまえて運用方針を決定しています。場合によっては、社会情勢などの影響を受けて予期せぬ暴落もあるかもしれません。その点の理解が必要です。

投資信託の分配金

購入した投資信託で得られる利益は、先ほど紹介した基準価額の変動による差益だけではありません。投資信託の決算時には、購入した口数ごとの分配を得られます。分配金を得られるタイミングは、投資信託の決算時です。専門家が投資家から集めた資金で株式や債券に投資して得た収益を購入口数で分配します。

ただし、分配金に関しては一定基準があるわけではないため、投資信託商品ごとの特徴として判断する必要があります。商品によっては毎月分配されるものもあれば、1年に1回だけのものもあり、金額もさまざまです。※10

預金による運用と投資信託を比べてみた

今回は、銀行で利用できる資産運用の仕組預金や定期預金について違いを解説してみました。違いから、定期預金よりも仕組預金のリターンやリスクの大きい点がうかがえます。資産運用は、元本保証の商品で運用すると低いリターンとなるでしょう。

投資信託は、投資知識が乏しくても専門家の方針で運用できる投資商品です。商品に含まれる株式などの価格変動により元本保証がない分、預金よりもリターンを期待できると考えられます。運用を始める場合は、専門家の見解も参考にしてみましょう。

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※1 十六銀行「ためる・ふやす|仕組預金」
※2 一般社団法人全国銀行協会「教えて!暮らしと銀行|仕組預金」
※3 JPX(日本取引所グループ)「デリバティブ取引」
※4 安藤証券「指数先物取引とは」
※5 JPX(日本取引所グループ)「国債(JGB)取引」
※6 経済産業省「商品先物取引とは」
※7 JPX(日本取引所グループ)「オプション取引について」
※8 一般社団法人全国銀行協会「教えて!暮らしと銀行|定期預金」
※9 三井住友信託銀行「よくある質問(Q&A)」
※10 一般社団法人投資信託協会「投資信託の基礎知識」
※11 一般社団法人投資信託協会「そもそも投資信託とは?」

この記事を書いた人

江戸利彰

ライター

江戸利彰(えどとしあき)

ビジネス系の記事執筆を生業として取り組むライター。
累計800記事ほどの納品を経て、現在も日々の執筆から「情報の伝え方」をブラッシュアップしています。
ソースをしっかりと取る記事作りをモットーとしており、正確な情報提供に努めています。

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