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資産運用

不動産クラウドファンディングは怪しい?注意すべきリスクとは

不動産クラウドファンディングは怪しい?注意すべきリスクとは

年々市場規模が拡大している不動産クラウドファンディング。
耳にする機会が増えたことから、「何だか怪しい」と感じる人もいるかもしれません。
不動産クラウドファンディングが怪しいといわれるのには、どのような理由があるのでしょうか。
この記事では、不動産クラウドファンディングへ投資する際に気を付けたいポイントについて解説します。

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1.不動産クラウドファンディングが怪しいといわれる理由

不動産クラウドファンディングが怪しいといわれるのには、主に次の3つの理由があります。

・馴染みのない金融商品だから
・元本保証がないから
・分配金が支払われないことがあるから

それぞれくわしく確認していきましょう。

理由1:馴染みのない金融商品だから

不動産クラウドファンディングが近年広く知られるようになったきっかけとして、不動産特定共同事業法(不特法)の改正が挙げられます。1995年に制定された不特法は幾度かの改正を重ねていますが、特に不動産クラウドファンディングの普及に大きく影響したのが2017年の改正です。

不動産クラウドファンディングの市場規模の推移を示した下記のグラフを見ると、2017年以降年々市場規模が拡大していることが分かります。

画像引用:一般社団法人日本クラウドファンディング協会「クラウドファンディング市場調査報告書」

このように不動産クラウドファンディングは近年普及した金融商品であるため、まだまだ馴染みがないと感じる人もいるでしょう。株式や投資信託であれば周囲に経験者がいるかもしれませんが、不動産クラウドファンディングの場合はなかなか身近な体験談が聞きにくいのも事実です。

理由2:元本保証がないから

不動産クラウドファンディングは株式や投資信託に比べてリスクが低いといわれているものの、元本保証があるわけではありません。投資先の不動産で空室が続いたり、想定した価格で売却できなかったりした場合は、投資した元本が割れて戻ってくることもあり得ます。

不動産クラウドファンディングではあらかじめ想定利回りが提示されますが、運用状況によっては当然想定利回りを下回ることも考えられます。

「必ずこの利回りを得られる」と思い込むのではなく、元本割れのリスクをきちんと理解しておくことが大切です。

理由3:分配金が支払われないことがあるから

不動産クラウドファンディングでは定期的に分配金が支払われますが、この分配金は必ず約束されているわけではありません。空室が続き家賃収入が得られなかった場合や、想定より修繕費や管理費がかかってしまった場合は、分配金が引き下がるもしくは支払われないことも起こり得ます。

特に分配金を目当てに投資する場合は、「分配金は変動する可能性がある」ということをきちんと理解しておきましょう。

2.「不動産クラウドファンディングは怪しい」は間違い?初心者でもチャレンジできる理由

不動産クラウドファンディングは元本割れや分配金が変動するリスクがあるものの、初心者がチャレンジしやすい投資でもあります。その理由として、次の3点が挙げられます。

・1万円から投資できる
・運用の手間がかからない
・優先劣後方式が採用されている

ひとつずつ確認していきましょう。

1万円から投資できる

不動産投資と聞くと、「まとまったお金が必要なのでは?」と感じる人も多いかもしれません。たしかに現物の不動産投資の場合は、物件の取得に多額の資金が必要となります。その後も管理費用や修繕費用がかかることを考えると、初心者にとってはハードルが高く感じられるでしょう。

一方、不動産クラウドファンディングの最低投資額は運営業者によって異なるものの、中には1万円から投資できるものもあります。「いきなり大きな金額を投資するのは怖い」という人は、まず少額投資から始めてみるとよいでしょう。

運用の手間がかからない

不動産クラウドファンディングは運用の手間がかからないのも魅力のひとつです。

株式投資や投資信託の場合は日々値動きが変動することから、随時市況をチェックしなければなりません。利益を出すためには売買のタイミングをきちんと見定める必要があるため、中には「自分には難しい」と諦めてしまう人もいるでしょう。

一方、不動産クラウドファンディングは基本的に最初に契約手続きを済ませたら、後は満期まで分配金を受け取るだけです。基本的には中途解約もできないため、株式や投資信託のように「いつ売却しよう」とタイミングを見計らう必要がありません。

優先劣後方式が採用されている

不動産クラウドファンディングの中には「優先劣後方式」が採用されているものがあります。

優先劣後方式とは、投資家が出資した分を「優先出資」、運営業者が出資した分を「劣後出資」と位置付けることで、投資家に優先的に利益を還元するものです。

たとえば、優先出資が8割、劣後出資が2割のファンドを例に考えてみましょう。このファンドが償還を迎えるときに1割の損失が出たとします。損失は劣後出資分が先に負担するため、投資家が出資した8割の優先出資分は元本が守られることとなります。

ただし、この優先劣後方式はすべてのファンドが採用しているわけではありません。「より低リスクで運用したい」、「元本割れのリスクを低減したい」という人は、優先劣後方式が採用されているファンドを選ぶとよいでしょう。

3.不動産クラウドファンディングを始める前に知っておきたいこと

不動産クラウドファンディングを始める際は、あらかじめ次の3点を理解しておきましょう。

・手数料がかかることがある
・人気ファンドは争奪戦
・中には注意すべき運営業者もある

それぞれ解説していきます。

手数料がかかることがある

不動産クラウドファンディングに限らず、資産運用に取り組む際は事前にコストを確認する必要があります。想定よりもコストがかかると、利益を圧迫してしまう可能性があるためです。

不動産クラウドファンディングでは、一般的に次のような手数料が発生します。

・入金手数料
・出金手数料

入出金手数料は取引の都度発生することから、何度も出し入れをすると手数料がかさむ原因となります。なるべく低コストで運用するためには、入出金はまとまった金額で行うように心がけましょう。

また、不動産クラウドファンディングでは運用にかかる費用を差し引いたうえで想定利回りが提示されるため、投資家から別途運用手数料を徴収するケースはあまりありません。

人気ファンドは争奪戦

近年急速に市場規模が拡大している不動産クラウドファンディングは、多くの投資家が注目している金融商品でもあります。そのため、想定利回りが高いファンドや物件が魅力的なファンドは、あっという間に募集枠が埋まることも珍しくありません。

募集方式は主に「抽選式」と「先着式」の2種類があり、先着式の場合は1分1秒が勝負になることもあります。投資したいファンドが見つかったら、募集スケジュールをしっかりと確認しておきましょう。

中には注意すべき運営業者もある

法改正により新たな事業者が参入しやすくなった不動産クラウドファンディングですが、中には注意すべき業者も存在します。

不動産クラウドファンディングを手掛けるためには、「不動産特定共同事業者」としての認可を受けなければなりません。しかし、残念ながら一部無認可で勧誘を行っている事業者もいるようです。

国土交通省のホームページでも「不動産を小口化した投資商品に係る取引を行う際には、まず、業者の許可・登録等の状況を確認してください。」との記載があるように、不動産クラウドファンディングに投資する際は、きちんと認可を受けている業者かどうかチェックするようにしましょう。

4.不動産クラウドファンディングはどんな人におすすめ?

これまで紹介した特徴を踏まえると、不動産クラウドファンディングは次のような人におすすめです。

・少額から資産運用を始めたい人
・分散投資先を探している人
・定期的な収入が欲しい人

それぞれくわしく解説していきましょう。

少額から資産運用を始めたい人

これから資産運用を始める人が最も心配に感じていることは、「損失が出たらどうしよう」という点ではないでしょうか。大切な資金を投じるのですから、元本が割れることに不安を感じるのは当然のことです。

もしいきなり大きな損失を抱えてしまったら、「やっぱり自分には無理だった」と資産運用を諦める原因にもなりかねません。

まず資産運用の仕組みを理解して取引に慣れるためには、少額投資から始めることがおすすめです。不動産クラウドファンディングは1万円からチャレンジできますので、「もし損失が出てもこれくらいの金額なら大丈夫かな」と思える金額で始めてみるとよいでしょう。

分散投資先を探している人

投資の基本原則のひとつに「分散投資」があります。よりリスクを抑えて資産運用を行うためには、値動きが異なる金融商品に分散することが大切です。

不動産クラウドファンディングはあらかじめ運用期間と想定利回りが提示されていることから、比較的低リスクの分散投資先としても活用できます。「株式投資に偏っているので、リスクが低減できる資産に分散したい」という人は、不動産クラウドファンディングを活用することを検討してみましょう。

定期的な収入が欲しい人

不動産クラウドファンディングは、賃料収入によって得た収益の一部を投資家へ分配金として還元します。そのため、配当を目当てとした投資先を探している人にもおすすめです。

「給与以外に定期的な収入が欲しい」という人は、不動産クラウドファンディングをひとつの候補としてみましょう。

なお、不動産クラウドファンディングの分配金は必ず支払いが約束されているわけではありません。運用状況によっては分配金が支払われなかったり、減額されたりする可能性があることを理解しておきましょう。

5.まとめ

不動産クラウドファンディングはここ数年で急速に普及したことから、中には「怪しい」と感じる人もいるかもしれません。確かに、元本割れや分配金が変動するリスクはきちんと理解する必要があります。しかし、1万円から投資できる点や運用の手間がかからない点は、初心者でも取り組みやすいメリットです。

少額投資を検討している人や、分散投資先を探している人は、ぜひ不動産クラウドファンディングにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

椿 慧理

ライター

椿 慧理(つばき えり)

銀行を10年間勤務し経験を通じて得た金融知識を活かし、金融ライターとして独立。
金融商品やマーケットの解説、税制解説など初心者にも分かりやすい記事を手掛ける。
自らも12年の投資経験を持ち、国内外株式、投資信託、暗号資産を運用中。

保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員一種、内部管理責任者

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