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保険
自分にとって「最良の金融商品」は担当者で決まる
株や投資信託、保険、国債など、世の中には多くの金融商品が存在します。
しかし、多くの商品が溢れすぎていて、「失敗した」「買うんじゃなかった」という声も多く聞こえてくるのではないでしょうか。
購入者側の勉強不足に原因があると言ってしまえばそれまでですが、実はそれだけではないと思うのです。
そこで今回は、保険販売の経験がある筆者が思う、「自分にとって最良の金融商品の購入方法」について、お伝えします。
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目次
やっぱりプロの目利きには敵わない
株なり投資信託なり保険なり、金融商品は日々アップデートされており、新商品もかなり多く発売されています。
だからこそ、「自分にとって最良の金融商品」を購入したければ、その道のプロに意見を聞くのが一番の早道です。
私も最近まで保険を販売していたので分かるのですが、常に新しい商品が販売されます。
その数も、まぁ多いこと多いこと。
私が勤務していたのは保険ショップだったので、40社以上の保険会社の取扱がありました。
新しい保険が発売されるたび、保険会社の営業担当から連絡が来て、研修をしてくれるのです。
当然、お客様に説明する必要があるので、必死に内容を勉強します。
もちろん、他社の類似商品のことも頭に入れておかなければなりません。
がん保険だけでも10商品以上ありますから、医療保険、死亡保険などなど、全部の商品群を合わせると膨大な数になります。
新商品が発売されるわけではなく、既存の商品がアップデートされることもしょっちゅうなので、毎月何かしら保険会社の研修を受けていました。
本気でホントに激ヤバで大変です。
でもお金をもらって仕事をしているわけですから、自分にできる限界まで知識を叩き込みます。
それが、お客様のため、自分のため、会社のためになるので、やるしかありません。
これはおそらく、株や投資信託などの販売者でも同じでしょう。
常に変化がある中でトレンドを見分けつつ、膨大な商品知識を頭のデータベースに突っ込んでおく必要があります。
ですから、商品のことを聞きたければ、プロに任せるのが一番の早道です。
毎日のように商品に触れ、お客様にご説明する中で思考が研ぎ澄まされていくので、説明もどんどん分かりやすくなっていきます。
毎日金融商品に触れていることこそが、プロの目利きを鋭くする一番の要因なのです。
担当者をすぐに信用するべからず
こんなことを言っていますが、プロに任せたからと言って、絶対に「最良の金融商品」に出会える保証はありません。
既に話が矛盾してるじゃねぇか、と思うかもしれませんが、ぐっとこらえてもう少しだけお付き合いください。
担当者がどんな人物かよく見極めないと、「お客様にとって最良の商品」ではなく「担当者にとって最良の商品」を売りつけられてしまう場合があるからです。
ではどうしたらいいのでしょうか。
ここでは、ハズレ担当者を避けるための方法をお伝えしますね。
「説明は複数回聞く」
金融商品の説明をされる際、ややこしすぎると思ったことがあるのではないでしょうか。
話が複雑すぎて、その瞬間は分かっていたつもりでも、「家に帰ったら訳が分からなくなっていた」なんてことはよくある話です。
このようなことを回避するために、ぜひ複数回にわたって話を聞いてください。
「めんどくさ…」と思うかもしれませんが、重要なことです。
一度家に帰って頭を冷やし、担当者の話を整理する必要があります。
話に矛盾はなかったか、メリット・デメリットは何だったか、分からないことはあったか。
整理したうえで質問があれば、また足を運んで回答してもらいましょう。
当日にすぐ申し込ませようとする担当者は、ちょっと怪しいと思ったほうが無難です。
「説明は複数人に聞く」
これも重要なことです。
またもや「めんどくさ…」と思うかもしれませんが、大切なのでやってみてください。
1人の担当者としか話をしていないのに、担当者都合で商品を紹介しているのか、お客様に寄り添った商品を紹介しているのかの判断はできません。
プロの目利きを通ったことは事実ですし、虚偽説明には厳しい罰則が待っていますから、もちろん嘘の説明はしないはずです。
でも、単なる知識不足、経験不足による「先読みと比較」の力が足りず、担当者がお客様に寄り添いきれない可能性だってあります。
または、知識があっても敢えてそれを活用せず、担当者に都合がいいように説明しているかもしれません。
そんなわけで、証券会社や保険ショップなど、金融商品の説明を受ける時は、会社やショップなどを変えて2人以上から同じ話をしてもらってください。
最初の担当者との説明に差があるなら、ぜひその点を突っ込んで質問してみましょう。
「説明は複数人に聞く」ときの裏ワザ
ちなみに、2人目以降からは「一度他の会社で話を聞きました」と最初に言うのをおすすめします。
これは販売する側がドキッとするセリフでして、言われると結構焦るんですよ。
ここで、実力のある担当者は焦りを必死に抑え、ヒアリングに徹してきます。
「なぜその店舗にいったのか」「なぜ別の会社の店舗に足を運んだか」「どのような商品を紹介されたか」「商品についてどう思ったか」などです。
このタイプの担当者は、前回紹介された商品がよほどひどくなければ、1人目の担当者をけなすことはあまりありません。
「あ~、あの商品、いい商品ですよね。私もよくお客様におすすめします!ちなみに、どんなところがいいなと思いましたか?」
こんな感じで細かくヒアリングしながら、1人目の担当者にはできなかった提案ができないか、頭の中で作戦を立てていきます。
すでに商品の話まで進んでいるため、ある程度お客様の求めることが絞れていますから、結構いい提案をしてくるでしょう。
このタイプの担当者は当たりです。
要注意なのは、ヒアリングも大してせずに、1人目の担当者をけなすタイプの担当者です。
「あ~、あの商品はよくないですよ~。申し込まなくてよかったですね!ウチならもっといい商品が~」
こんな感じです。
このタイプは強引で、あまり寄り添った提案をしてくれません。
自分の言いたいことをガンガン言ってくるはずです。
かつて、筆者がまだ新人の頃、同じことをやらかして、先輩に注意されたことがありました。
「知識と経験が足りない」という自信のなさが、発言に表れてしまうんですね。
個人的な感覚で行くと、このタイプはほぼ地雷なので、ちゃちゃっと話を切り上げ、3人目の担当者を探してください。
「担当者との相性がいいか判断する」
実は、実力があるかどうかよりも大事なのは「担当者との相性」です。
「なんか違うんだよな〜」と思ったら、その感覚を信じてください。
金融商品は購入してからがスタートです。
担当者の異動や退社がない限りは、長い付き合いになることもあります。ですから、「なんか違うんだよな〜」のままでいくと、商品自体に魅力があっても、担当者のせいで辞めたくなってしまうこともあります。
私が勤めていた保険ショップでは、「担当者が信用できない」という理由で見直しを検討する方が結構いました。
大抵は商品自体も古く、見直した方がメリットがある場合が多かったのですが、見直さないほうがいい場合でも、担当者との縁を切りたいという理由で辞められる方もいたのです。
つくづく、担当者との相性は大事だなと思った経験でした。本当に相性のあった担当者を見つけるのは、少し骨が折れるかもしれませんが、ぜひ相性もチェックしてみてください。
自分にとって「最良の金融商品」は担当者で決まる(まとめ)
定期的に世間を騒がせる保険金の詐欺事件を見ていると、すごく悲しい気持ちになります。お客様の気持ちを踏みにじる愚行だからです。一生懸命勉強し、誠実に対応しようとしている販売者への冒涜でもあると思います。
ああいったニュースをよく目にするからか、金融商品を販売する担当者は、割と冷たい目で見られがちです。
「銭ゲバ」の印象があるのかもしれません。
でも、全員が全員、あんなことをするわけではないのです。
お金への不安や期待を胸に足を運んでくださったお客様に、「この人に相談してよかったな」と思ってもらえるよう、誠心誠意努めている担当者だって沢山います。
金融商品はどの会社の誰から買っても同じです。商品が同じなら、内容は何も変わりません。でも、同じ商品を購入しているのに、なぜか「満足だ」という方と、「買うんじゃなかった」という方がいます。
その理由を自分なりに分析して分かったのは、「最良の金融商品は担当者で決まる」ということでした。
あまり魅力のない古めの商品でも、担当者が熱心に対応していて、いつもお客様に寄り添っていると、お客様の満足度はかなり高い傾向にあります。
逆に、最新の商品で凄く内容が良くても、担当者が適当な対応だと、お客様の満足度はかなり低いです。
これは、先ほど述べた「相性」だけではなく、担当者の「誠実さ」に起因しています。お客様を喜ばせたいという気持ちが、その担当者の根幹にあるかどうかが重要です。
ですから、商品を購入する前に沢山質問してください。
誠実性が低い担当者は、化けの皮が剥がれて徐々にめんどくさそうな対応になっていきます。一方で、分からないことはきちんと伝え、しっかり調べてくれる担当者は誠実性が高いです。
誰から買っても同じなら、誠実で信頼できる担当者から購入するほうが、絶対に満足度は高くなります。少しでも違うと感じたら、さっさと退散して新たな担当者選びの旅に出てみてください。
「最良の担当者」さえ見つかれば、貴方にとって「最良の金融商品」を手にする日はすぐそこまで来ていますよ。
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この記事を書いた人
ライター
齋藤佑美(さいとうゆみ)
複数の大手メディアでコラムを執筆する2児の母。
FP上位資格のAFP、生命保険協会認定FP資格であるTLC取得。
女性に寄り添ったコラムが好評を得、週刊女性にて記事の監修を行う。
お金の知識や現場の体験を踏まえた記事に定評がある。
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