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不動産

不動産売却における仲介と買取の違い5選

不動産売却における仲介と買取の違い5選

不動産を売却する方法として「仲介」と「買取」の2つの方法があります。仲介と買取は同じ不動産売却の方法ですが、メリットとデメリットは全く異なります。

不動産を売却する際には、それぞれの違いを理解して、適切な売却方法を選択するのが基本です。仲介と売却の違いと状況に応じた使い分け方法を詳しく解説していきます。

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不動産の仲介と買取とは

不動産を売却するには仲介と買取という2つの方法があります。まずは不動産の仲介と買取の概要と、それぞれの方法で売却する流れについて理解しておきましょう。

仲介は不動産会社が仲介して買い手を探すこと

仲介とは、不動産会社と顧客が媒介契約という契約を締結して、不動産会社が買い手を探して売却することです。物件の査定、掲載、内見の立ち会い、契約時の立ち会いと言った業務を不動産業者が行います。

個人的には不動産を買ってくれる人を探すことができなくても、不動産会社の仲介であれば買い手が見つかる可能性があります。なお、売却が成功すると不動産会社に対して仲介手数料を支払わなければなりません。

仲介手数料は売却金額に応じて次のように決められています。

売却金額

仲介手数料

200万円以下の部分

売買価格の5%+消費税

200万円超400万円以下の部分

売買価格の4%+消費税

400万円超の部分

売買価格の3%+消費税

なお、400万円超の物件は『物件価格の3%+ 6万円+消費税』で計算することも可能です。

仲介の流れ

仲介で不動産を売却する際には次の流れで行います。

  1. 不動産会社へ相談・査定依頼
  2. 査定価格が提示される
  3. 不動産会社と媒介契約を締結
  4. 不動産会社による売却活動
  5. 購入希望者より買受申込
  6. 売却価格や引渡し時期などの条件調整
  7. 不動産売買契約を締結
  8. 決済・引渡し

最初に査定を受け、査定額に納得できたら不動産会社と媒介契約を締結し、不動産会社の売却活動がスタートします。

不動産会社は自社のネットワークや、不動産ポータルサイトや不動産流通機構(レインズ)などの媒体への掲載、新聞折込などの方法で購入希望者を探します。

買い手が見つかったら、細かな条件を調整して、最後に契約と引き渡しを不動産会社の仲介のもとに行い売却完了です。一般的に、契約から売却完了までの平均期間は3ヶ月程度と言われています。

買い手がすぐに見つかるような都心などの人気の物件であれば早く買い手が見つかりますが、地方都市の買い手を見つけるのが難しい物件の売却には時間がかかることもあります。物件によっては売却できない可能性があるという点も理解しておきましょう。

買取は不動産会社が売り物件を買い取ること

買取は不動産会社が買い手になって、不動産会社へ物件を売却する方法です。売却を希望する不動産が不動産会社にとって「買いたい」と考える物件であれば、買取によって不動産を売却できます。

仲介は買い手が「不動産会社が探した購入希望者」であるのに対して、買取の買い手は「不動産会社」というのが最大の違いです。

買取の流れ

不動産の買取は次の流れで行われます。

  1. 不動産会社へ相談・査定依頼
  2. 査定価格が提示される
  3. 売却価格や引渡し時期などの条件調整
  4. 不動産売買契約を締結
  5. 決済・引渡し

買取では売却活動をする期間がありません。

双方が同意すればすぐに売買契約を締結できるので、売却までに時間がかからないという点が最大の特徴になります。

仲介と買取の5つの違い

仲介と買取では売り手にとって、主に次の5つの違いがあります。

  • 売却価格
  • 売却スピード
  • 仲介手数料
  • 内覧対応
  • 広告の有無

仲介と買取では売却価格から売却速度まで、非常に大きな違いがあります。

それぞれの違いを理解することで、適切な売却手段を選べるようになるので、5つの違いをしっかりと理解しておきましょう。

売却価格

仲介と買取では売却額に違いがあります。

  • 仲介:市場で流通している金額で売れるかもしれない
  • 買取:市場で流通している金額よりも安くなるかもしれない。

仲介はエンドユーザーへ不動産を売却出来るかもしれないので、市場価格かそれに近い価格で売却できる余地があります。一方、買取は基本的に市場価格よりも安い価格でしか売却できません。

買取で不動産を購入する不動産会社は、購入した物件を転売や開発して高値で売却することを目的としています。市場価格で買い取ってしまったら不動産会社には利益が出ません。そのため、買取は仲介より売却額が安くなるものと理解しておきましょう。

売却スピード

売却スピードは買取の方が早くなります。

仲介では、買い手を探す売却活動の期間が必要ですが、買取は双方が買取条件に合意すればすぐに売却できるためです。仲介は平均的に3ヶ月程度の時間がかかると言われていますが、買取の場合には早い業者で1週間程度で売却できます。

仲介手数料

仲介では仲介手数料が発生しますが、買取の場合にはかかりません。不動産の売却価格によっては数十万円程度の高額な仲介手数料が発生します。

しかし買取の場合にはかかりません。買取は売却額は仲介よりも安くなるものの、仲介手数料は発生しない点はメリットです。

内覧対応

仲介は購入希望者に対して建物の中を見せなければならないので内覧対応が必要です。一方、買取の場合は内覧対応は必要ありません。

自宅を売却する場合の内覧対応は、生活空間に人を入れるということです。そのため常に自宅を綺麗にしておかなければならないので気を使います。

買取の場合には、面倒な内覧対応がないので、気軽に売却できるのはメリットです。

広告の有無

仲介は広く買い手を探すので、新聞折込やWEB媒体などで売却情報を広告するのが一般的です。

買取は不動産会社へ売却するため広告が不要です。

売却が広告されると、「自宅を売りに出す」ということが近所や知人に知られる可能性がありますが、買取の場合には近所や知人に知られることなく売却できます。

「自宅を売却することを秘密にしたい」という方に買取は向いています。

仲介の方が向いているケース

不動産売却の際に仲介の方が向いているケースは次の2つの状況です。

  • 時間をかけて高い価格で売却したい
  • 買い先行で住み替えをする

売却する時間的余裕がある場合や、とにかく高値で売却したい状況では仲介の方が向いています。

時間をかけて高い価格で売却したい

時間をかけて高い価格で不動産を売却したい方は仲介が向いています。

仲介では売り手が売却額に納得できない場合には、他の買い手を探すことができるので、時間をかければ希望額で売却できる可能性があります。
また、物件の売出価格も売り手の希望額を設定可能です。

「時間がかかってもいいので、高値で売却したい」という方は、買取よりも仲介を選択すべきです。

買い先行で住み替えをする

住み替えのために自宅を売却する方で、買い先行で住み替えを進めたい方は、仲介の方が向いています。買い先行とは、先に住み替えるための新しい物件を購入することです。

すでに新居を購入しているため、時間をかけて古い物件の買い手を見つけられます。買い先行であれば、仲介によって希望額で購入してくれる人をじっくりと探した方がよいでしょう。

買い先行で住み替えをする人には買取よりも仲介が向いています。

買取の方が向いているケース

買取の方が向いているケースは次の3つです。

  • できるだけ早く住宅を売却したい
  • 築古物件を売却したい
  • 内覧対応が煩わしい

「早く簡単に売却したい」状況においては仲介よりも買取の方が向いています。

不動産売却を買取で進めるべき3つのケースについて詳しく見ていきましょう。

できるだけ早く住宅を売却したい

「早くお金が必要」という方は買取の方が向いています。大手の業者の中には1週間程度で自宅を買い取り、振り込みを行ってくれるところも存在します。

仲介で売却する場合は、平均的に3ヶ月程度の時間がかかるので、急いでお金が必要な事情がある方は買取の方がよいでしょう。

築古物件を売却したい

築古物件などの建物が劣化した物件を売却したいのであれば買取の方がよいでしょう。建物の状態が悪い物件の買い手を仲介で見つけることは困難だからです。

しかし不動産会社へ売却すれば、業者によっては古民家を再生するノウハウを持っていることがありますし、建物解体後に土地を活用する方法を知っている場合もあります。

市場では売りにくい築古物件を売却したいのであれば、買取の方がおすすめです。

内覧対応が煩わしい

「生活空間に人が他人が入ってほしくない」「引越し前に片付けるのが面倒」などと、内覧対応を避けたい方は買取の方が向いています。仲介の場合は、どうしても部屋の中が汚いと建物全体の価値を購入希望者が感じず、売りにくくなります。

買取でも不動産会社は建物の中を確認しますが、わざわざ綺麗にしなくても「綺麗になった後にどのくらいの価値で売却できるか」を想定して売値をつけてくれるので、掃除の有無が売却額を左右することはありません。

内覧対応をせずにスムーズに自宅を売却したい方は買取の方が向いています。

期限を決めて買取保証の利用も検討すべき

仲介と買取はメリットとデメリットが完全に正反対で「どちらの方法を選べばよいか分からない」と考える方も多いのではないでしょうか?そのような方は「買取保証」の利用を検討するとよいでしょう。

買取保証とは原則的に仲介で売却活動を行い、一定期間経過しても買い手が見つからない場合には、不動産会社に物件を買い取ってもらう方法です。

この方法であれば、仲介の「高値で売却できる」というメリットを享受しながらも、買取の「確実に売却できる」というメリットも得られます。

資金が必要なタイミングまでに数ヶ月程度の余裕があるのであれば、買取保証を利用できる不動産会社へ相談しましょう。

まとめ

仲介は市場で買い手を見つける方法で、買取は不動産会社へ物件を売却する方法です。

仲介は「時間がかかるが高値で売れる」のが特徴で、買取は「仲介よりも売値は安くなるがすぐに売却できる」のが特徴です。

どちらの方法もメリットとデメリットが正反対ですので、まずはご自身が「いくらで売却したいのか」「いつまでに資金が必要なのか」「どんな物件を売却するのか」を明確にし、最適な方法で売却しましょう。

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この記事を書いた人

手塚大輔

ライター

手塚大輔(てづか だいすけ)

銀行勤務を経てファイナンシャルプランナーとしてコンサルタントを行う。
金融ライターとして大手メディアに寄稿。

住宅ローン・カードローン・フリーローンなど個人ローンの他、事業性融資・創業融資など幅広い業務を担当していた経験を活かした記事に人気がある。

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