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資産運用
FIRE辞めておけばよかった、何故後悔?意外な落とし穴
FIREというのは
Financial Independence, Retire Earlyの略で経済的な自由を手に入れて自分らしく生きていく事を目的としたものです。
アメリカでブームとなり、近年は日本でも良く語られるようになりました。
このファイアは年間の生活支出の25倍の資産を作り年間アベレージ4%で資産運用をしていければ仕事をしなくても生活な必要な資金が捻出できるというものです。
年間400万円で生きていけるとすれば25倍の1億円の資産を作って、4%で運用していけば毎年400万円の運用益を得る事が出来るという訳です。
経済的な自立を目指してFIREを資産運用の目標としている人も多い事でしょう。
この記事ではFIREの落とし穴をご紹介していきます。
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人は誰だってやりたくない仕事や、煩わしい事から解放されてやりたいことだけをして生きていきたいと願うものです。
しかし、それが本当にかなってしまうとそれまでに望んでいたものとは違ったという事になる人も多いみたいです。
FIREを夢見る多くの人は経済的な自由をゴールだと考えているですが、実際のところFIREは実現も大変ですが、その後も大変な様子なのです。
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・思ったよりもやる事のない人生
夏休みを思い出して下さい。
休み前は何をしようかとあれだけウキウキとしていたのに、1週間もすれば退屈な毎日がやってきます。
毎日毎日仕事をしていると仕事から解放された毎日に焦がれるものですが、果たして毎日やる事が無い事が幸せなのでしょうか。
FIREを達成した一部の人はやる事が無くなり、仕事を辞めた事を後悔する人も多いようです。
こういう言い方をするとFIREの達成により「好きなことを仕事」にすれば良いじゃないかと言われてしまいそうですが、その「好きな事」にも当然に道があります。
ある日突然始めると言って出来る事ばかりではありません。
なれるかどうかはさておき、なりたいものがある人はまだ良いかもしれません。
FIREの達成を人生の悲願にしてきた人にとってはFIREを成し遂げた瞬間燃え尽きてしまいます。
そして、突然に訪れた永遠の休日に飽き飽きしていく事になるのです。
人間はなんとも不思議な部分のある生き物で、やる事があればやりたくなくなり、何もしないでいれば退屈になるもの。
なので、ほどほどやバランスというものが大切になる訳ですが、その匙加減を間違えると途端に不幸になってしまうようなのです。
40代で念願のFIREを達成して総資産は1億円。
後は年間4%の運用を継続すれば生活には困らない。
FIRE前は東南アジアを旅行してゆとりあるバックパッカー生活を満喫しようと思っていたAさん。
「バックパッカー」が楽しいのは貧乏だからでした。
限りあるお金をやりくりして、無くなったら働いて、、、そういうのが楽しいのがバックパッカーの醍醐味なのに、変にお金がある事で全然新鮮じゃないんです。
そりゃ望めばホテルに泊まる事も贅沢をする事も出来てしまう。
そういう保険を掛けた状態ではつまらないんですよね。
ただのバックパッカーごっこになってしまう。
本当はお金があるのに浮浪者体験をしているようなものですよ。
全然満たされないんです。
若い時は凄く楽しかったのに、毎日こんな生活だったらよかったのにと思っていたはずなのに、、
一か月もしないうちに日本に帰ってきました。ビザの問題とかじゃなくて、飽きちゃったんです。
好きな事が出来るって考えものですよ。
夢中になれるほど好きな事なんて人間凄く少ない。
パチンコだってカラオケだって旅行だって、毎日は無理ですよ。
どれもこれも飽きてしまう。
日曜日というのは平日があるからこそ輝いているのであって、毎日じゃダメなんですよ。
今の僕はどこかに行きたいと思わない。
だって、明日だっていい訳じゃないですか。そしたら、今日焦る必要なんて無いんです。
そう考えてしまったらなんだって明日でいいってなりますよね。
いつの間にか無気力になっていきます。
会社を辞めてしまったら驚くほど人間関係が無いんです。
皆働いてますから。確かに最初の頃は友人なんかと飲みに行きましたよ。
でも、一通り「FIRE凄いな~」なんて話したらもう何もありません。
仕事の話は無いし、友人ってそんなにしょっちゅう話す事なんて無いですよね?
やりたい仕事が出来るって言ったって一人でやれる仕事なんてそんなに無いし、「働きたいときだけ働ける楽しい仕事」なんてありませんよね。
パートとかちょろっとやるってなんか、バカバカしいじゃないですけど、そんな事のためにFIREしたの?ってなるんですよね。
けっか、何もしていないです。
どんどん社会から隔絶されていくのを感じますし、不安や孤独がやばいです。
経済的に自立して安心を得るどころか、日に日に一人ぼっちになっていく感覚ですよ。
よく、定年退職して居場所がなくなるお父さんの話とかあるじゃないですか。
まさにあんな感じです。
家に居場所がないどころかどこにも居場所が無いみたいな。
毎日予定があるから、たまに休みがあるとゆっくりしたくなるんですし、仕事が忙しいからその分遊んでやろうってなるんですよ。
毎日休みだとお金があっても退屈になります。消費って所詮一瞬なんですよね。
旅行も、遊びも一瞬です。おいしいものを食べた時と一緒。
食べた時だけおいしいんですよね。ずっとじゃない。でも、退屈はずっとなんです。
目標が無くなってしまったので何もやる気が起きないんですよね。
いや、言いたい事は分かりますよ。
好きな事を見つければいいんですよね?
でも、それって何やればいいんですか?
絵を描くとか、楽器を始めるとかですか?いや~、やってみれば分かりますよ。
今日までやってきて無い事はいきなりは始まらないです。
人が昼夜没頭出来る趣味なんて、仕事していようが、何があろうがやっていると思いませんか?
さあ!暇が出来たやろう!って趣味なんてそんなに夢中じゃないわけですよ。
ハッキリ言ってFIREは失敗でしたね。
FIREの前に人生で続けられる趣味を見つけるとかした方がましでした。
休みの度にゲームして、酒飲んで、ダラダラしてって、そういう生き方って働いている時だけ楽しい休日の過ごし方なんですよ。
働いているから、きついから、ストレスだから、発散するのが喜びになるんですよね。
これからFIREを目指す人に言いたいのは僕みたいになっちゃ駄目だという事です。
キャリアも捨てちゃって、仕事も技術も趣味もない。
時間だけがひたすら無限に余ってるんです。
老人と呼ぶにはまだまだ若いのに老後みたいなもんですよ。
かといって世界中を旅するほど裕福じゃないです。
あくまで生きていく事が出来る程度の収入ですからね。
もう一度就職して考え直してみようかな、、でも、何のために働くんでしょうね?
FIREはゴールじゃないです。
やりたい事の無い人や、その後の計画が立ってない人には安易に勧められません。
後悔していますよ。
今がつまらない人はFIREしてもつまらないです。
FIREして充実する人は、きっとしなくても充実しています。
FIREを目標にするなんて大きな間違いだと思いますよ。
FIREこそ手段なんです。
やりたい事が別にあって、実現のためのFIREなんです。
僕みたいにFIREが目的になっているとみんな同じようなところで躓くんじゃないかなと思います。
・幸福を実現しなければ意味が無い。
今日、FIREと言えば経済的な自立、課せられた労働からの解放と声高に奨励されているように感じられます。
上記のように書かれているのを読んでも、「でも何もしなくてもいいなら良いじゃない」と感じる方も多いかもしれません。
それは富めるものの悩みであると。
しかし、どうもFIREを達成している様々な人に意見を求めても大なり小なり同じ意見が聞こえます。
一体問題点は何だったのでしょうか?
目的は一体何?FIREの目的は何なのでしょうか?
FIREの目的は自己実現に他なりません。
人はマズローの提唱する自己実現を目指して生きている生物と仮定しましょう。
その中においてFIREは自己実現のための手段に過ぎません。
その先に自己実現のための目的が無ければ、虚しさだけが残る形になってしまうかもしれません。
例えば役者になりたかった、芸人になりたかった、落語家になりたかった。
これらの道は険しく、生半にはなれるものではありません。
アルバイトをしながら、夢を追いかけている人も沢山います。
FIREはその実現を助けてくれます。
儲からなくてもいいからパン屋を開きたい、ラーメン屋を開業したい、農業をやってみたい。
youtuberやブロガー、今から弁護士を目指したいなどなど
やりたかった強い意志があればあるほどFIREは必要とされています。
無為に生きている人がただ、面倒だからと仕事から離れたい理由でFIREを目指すと今回のような事になりかねません。
FIREはあくまでも自己実現の手段なのです。
それにFIREの形は今や引退だけではありません。サイドFIREなど形を増やしています。
自分の目的に合ったやり方を選ぶことが大切です。リタイアだけが目的になってしまっては燃え尽き症候群になりかねません。
資産運用は何のためにやるのですか?FIREが目的ですか?自身の幸福のためではありませんか?
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この記事を書いた人
ライター
佐藤大介(さとうだいすけ)
ウルトラ金融大全局長
ウルトラ金融大全の監修を務めます。
金融リテラシーを高める為、セミナー講師として活動。
「超一流の口だけ男」と評される氏のセミナーは非常に分かりやすく、何度も受講するファンが沢山います。
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