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資産運用
投資に向かないタイプとは?失敗談から学ぶ「大切なこと
世の中を生きる人々は、全員が「投資」をしているのではないかと疑うほど、投資ブームが続いています。
NISAなどの非課税制度も相まって、若年層でも投資が出来るように制度が整えられてきました。まさに「ゆりかごから墓場まで」です。
投資ブームの先駆者たちの中には、億り人も多数出現しました。
しかし、その100倍以上の方が、様々な失敗をして散っていったのではないかと個人的に思っています。
億り人への印象が強すぎて、その背後にある「失敗」にはあまり目が向けられておらず、万が一目を向けたとしても、一瞬にして反らしてしまう方も多いのが実状でしょう。
失敗には様々あります。知識がないとか、担当者の言ってることとやっていることが違うとか、予想だにしなかったハプニングがあるとか。
とはいえ、色んな理由があるにせよ、一番の問題は「君の性格、投資に向いてないよ」だと思うのです。
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目次
投資はギャンブルである
あの手この手でプロモーションされているので忘れがちなことですが、投資はギャンブルです。
伸るか反るか、先行きは常に不透明で、大当たりさせようと思うなら、リスクを取らなければならないこともしばしばあります。
皆さんはギャンブルはお好きですか。パチンコに競馬、競艇などなど、様々な遊びがありますね。
何もお金を掛けなくてもいいのです。ポーカーやサイコロ、マージャンなど、お金を掛けなくても楽しめるゲームは多々あります。
投資を始めようと思っている方、そして初めて間もない方は、ぜひこういったことで遊んでみてください。
その際には、あと少しで大勝ちしそうだとか、大損しそうだとなったときの、ご自身の精神状態を冷静に見つめることをおすすめします。
「自分はギャンブルで熱くなることはない」と思っていらっしゃる方こそ、要注意です。
何度も言いますが、投資はギャンブルです。
しかも、結構なお金をつぎ込んだギャンブルです。
ですから、「負けられない戦いがそこにある…!」という感じで、割と必死になっていきます。
最初は冷静だったはずなのに、熱くなってしまうのです。パチンコや競馬、ポーカーやマージャンなどは、自分の性格を見つめる良い機会になります。
熱くなるだけでなく、慎重になりすぎて失敗したり、逆に楽観視しすぎて負けることもあるでしょう。
人間は追い込まれると、自分の知らなかった一面が垣間見えたりするものです。
ぜひ、投資をする前に自分を見つめなおす機会として、パチンコ、競馬、ポーカーなどで遊んでみてください。
自分が投資をするとどうなるのか、分かることがあるかもしれません。
筆者の思う「投資に向かないタイプ」
本性を見破るのによく使えるのが、「酒の席での言動」「ギャンブルなどで負けたときの行動」「渋滞に巻き込まれたときの態度」だと筆者は思っています。
筆者の周りにギャンブル好きは居なかったのですが、金融関係の職場でしたから、投資をしていた方はかなりいたと思います。
投資が趣味という方も多数いました。
投資をするうえで、常に勝ち続ける方はいません。
大なり小なり損失を被っており、必ず何らかの失敗はしています。
ただし、投資を続けていくにあたって大事なのは、「失敗をいかにしてカバーするか」です。
大前提として知識が必要なのはもちろんですが、筆者は性格も大いに影響しているように思います。
自分への戒めも含め、投資に向かないタイプを3つご紹介するので、共感してやってください。
「まだまだいける!売却タイミング見逃しタイプ」
私です。
おそらく、このタイプが最も向かないタイプではないでしょうか。
「もっといける!もっと値上がりする!」という期待から株などの金融商品を保有し続け、挙句値下がりしてしまい、資産価値が目減りします。
すぐに売却してしまえばいいところを、何としてでも元を取ろうとするので、踏ん切りがつきません。
結果的にタイミングを逃して塩漬けにしてしまうか、大損をこいて手放さざるを得なくなるかの、どちらかになるのです。
私はまさにこのタイプなので、安定した株や投資信託の銘柄しか購入できません。
しかも大きな額など決して購入できません。
熱くなると取り返しがつかなくなることを、自分が一番よく理解しているからです。
このタイプはハマると抜け出せないので、そこも危険なポイントです。
大体にして負けず嫌いかつプライドが高いので、負けをどうにか勝ちに転じさせたいと意固地になるところがあります。
この意固地さが売却のタイミングを逃す大きな要因でしょう。
私は投資でどかんと大きな利益を出せません。怖くて挑戦できないのです。
私が失敗について語れても、成功については語れない理由はここにありますね。
「失敗したときに考えよう!楽観タイプ」
さて、気を取り直して次へ行きましょう。
次は「失敗したときに考えよう!楽観タイプ」。
私の後輩はこのタイプでした。
以前勤めていた会社の後輩で、「金融の世界に入ったことだし、まずは自分も投資を始めてみよう!」と、投資を始めたのです。
何事もチャレンジしてみるのは、とても素晴らしいことです。
ただし、投資はあくまで余裕資産の中から出すべきであって、生活を切り詰めて無理やりやるべきことではありません。仮に大損しても最低限生活できる状況を作っておかないと、元も子もないからです。
後輩も、最初は投資に慎重な姿勢を示していました。
しかし、利益が10万円を超えたあたりから徐々に楽観視し始め、レバレッジの効いた銘柄を大胆に購入するようになります。
リターンも大きいので楽しくなっていったのでしょうね。自分の生活は何とかなるとあまり深く考えず、結構な額を投資に使っていたようです。
「最近話を聞いていると、結構凄いことになってるけど大丈夫?」
「大丈夫っすよ!今のところすごい順調なんで!」
「独り暮らしでしょ?そこそこにしとかないと、痛い目見るよ?」
「先輩、母親みたいなこと言いますねぇ。ま、その時はその時!何とかなりますよ!」
こんな調子でしたから、私もそれからは彼の投資について、口をはさむことはありませんでした。
とはいえ、あまりにも考えなしにチャレンジしていたので、いつか失敗することは目に見えていました。
案の定、彼の購入銘柄は軒並み値下がりし、大損することになります。
購入していた銘柄は、売却をすることで利益を得るタイプの物ばかりだったため、値下がりしてしまっては売却益も得られません。
結局ご両親に一時的に借金をする形で、生活をすることになってしまいました。
失敗しても何とかなる!というよりも、ご両親が何とかしたのです。
自分で失敗の責任を取れなかったことも含め、彼にとっては良い教訓になったのではないかと思います。
「心配過ぎて一喜一憂!投資でドストレスタイプ」
これは、私の友人が当てはまります。学生時代から心優しく、誰にでも平等に接することができるとっても素敵な友人です。
ちょっと心配が過ぎることを除いては…。
彼女は、確かに昔から心配性でした。
とはいえ、友人関係を続ける分には全く問題ない程度でしたから、特に気にたことはありませんでした。
しかし、銀行マン彼氏の影響で始めた投資信託が、彼女の心配性を爆発させることになります。
彼女は少しでも損はしたくないと、金融系の会社に勤める友人に連絡をしまくり「この銘柄は大丈夫か?」「今後、値下がりすることはないのか?」と質問します。
投資にはリスクがつきものです。
「絶対に値下がりすることはありません!」「絶対に儲かります!」と言ってくる人がいれば、詐欺師だと疑ったほうがいいといっても過言ではありません。
そんなわけですから、当然みんな「絶対とはいえない」「値下がりしないとは言い切れない」と答えます。
投資のプロでない私でも、流石にそれくらいの返答はできますから、当然同じことを答えました。
ところが、この返答により彼女はますます心配性に火がついてしまい、「明日もし大幅に値下がりしたらどうしよう…」と心配で夜も眠れない日々を過ごしたそうです。
とはいえ、銀行マンの素敵な彼氏と話を合わせるためには、投資を続けなくてはなりませんでした。
その後、彼女はストレスで胃潰瘍になり、2週間ほど仕事を休むことになるほど体調を崩してしまいました。
投資を始めて半年ほどのことです。
結局彼女は投資と銀行マン彼氏とおさらばすることを決め、今は伸び伸び暮らしています。
常にリスクを抱える投資は、心配症には向かないんだということを学ばせてもらった出来事でした。
優秀上司の大失敗で分かる「投資は運ゲー」
ここまでいろいろと語ってきましたが、結局のところ投資は裏打ちされた知識や性格以外に、運も大きく作用するのであるということをお伝えするべきだと思っています。
そこで最後に、私の元上司の失敗談をお伝えします。
私の元上司はかなり優秀な方で、FP最上位資格であるFP1級とCFP保持者でしたが、投資で大失敗していました。
2年ほど前のことです。
優秀上司の元で仕事をしていたある日、休憩中に彼が雑談で最近購入した株の話を振ってきました。
なんでも先進国企業の株らしく、これから徐々に値上がりが予測されるとのこと。
凄くお得な買い物をしたんだと、上司は喜んでいました。
確かに、上司の言う通り、くだんの先進国企業の株はどんどん値上がりしていったようでした。
上司は毎日、出社時、昼食時、退社時に株の値動きを見て、ニヤニヤしていたのを覚えています。
仕事してくれ。
さて、そんな上司のウキウキライフは、ある日突然終わりを迎えました。
どのようないきさつがあったかは不明ですが、とにかく上司の購入した推し株が、急激に値下がりしたのです。
当日の上司の顔色は真っ白で、「顔面蒼白とはこのことか」と思ったものです。
上司曰く、「バタフライエフェクトが起きた」とのこと。
彼は英語堪能だったので、常に世界の最新情報を頭に叩き込んでいました。
自分に有利になりそうなニュースのチェックは欠かしませんでしたし、そのおかげで保有資産もかなりあったと思います。
しかし、一夜にして突然、かなりの大金を溶かす結果となりました。
優秀な上司にも予測できないような蝶の羽ばたきが、彼を地獄の底に突き落としたのです。
金融知識はあるに越したことはありません。
失敗する確率が大幅に減るからです。
とはいえ、金融知識が豊富だからと言って、必ずしも成功するわけではないことも念頭に入れておく必要があります。
いつ何時、どのようなことが起こるか誰も予測できませんから、ある日突然一文無しになることだって大いにあり得ます。
やっぱり、投資はギャンブルなのです。
まとめ
どんなに投資向きの性格をしていようとも、どんなに金融知識があろうとも、結局は運も大きく作用するのが投資です。
努力をすることは決して無駄なことではありませんが、必ずしもその努力が報われるとは限りません。
ですから、投資をするときは無理をせず、人生を豊かにする方法の一つとして、楽しめる範囲で行いましょう。
もしかしたら、「これを読めば成功する!FIRE攻略法!」的な本を買うよりも、お腹が大きな妊婦さんに席を譲ったり、足の悪い方が持つ重い荷物をちょっと持ってあげたりする方が、神様からのラッキーチャンスが与えられたりするかもしれません。
所詮お金なんて無くてもなんとかなります。
大事なのは、自分自身とその周囲の大切な人たちです。
私もあなたも、お金で一喜一憂なんかしないで、毎日笑顔で過ごせるような、心豊かな日々を過ごせるといいですね。
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この記事を書いた人
ライター
齋藤佑美(さいとうゆみ)
複数の大手メディアでコラムを執筆する2児の母。
FP上位資格のAFP、生命保険協会認定FP資格であるTLC取得。
女性に寄り添ったコラムが好評を得、週刊女性にて記事の監修を行う。
お金の知識や現場の体験を踏まえた記事に定評がある。
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