ウル金ムービーはこちら

公開日:

貯蓄

金融リテラシーってなに?高めるためにできること

金融リテラシーってなに?高めるためにできること

突然ですが、「金融リテラシー」という言葉を耳にしたことはありますか?

私たちが生きていくうえで、お金は切っても切れない関係にあります。このお金とうまく付き合っていくために必要なのが「金融リテラシー」です。

本記事では「金融リテラシー」とはどういったものなのか、また金融リテラシーを身につけるためにできる方法についてファイナンシャルプランナーの資格を持つ筆者が解説します。

ウルトラ金融大全が動画で見れる!
お金の事が分かる!増やせる!無料動画が公開中!

金融リテラシーってなに?

金融リテラシーとは簡単にいうと、「お金と経済に関する知識や判断力」のことです。

リテラシーは英語表記では「literacy」で、「読み書きの能力」という意味になります。この意味から派生して、「○○リテラシー」というと「ある特定の分野に関する知識や理解能力」という意味合いで使われることが一般的です。

私たちの生活にとって重要なものであるお金に関する正しい知識を身につけ、自分自身で正しい判断ができることが「金融リテラシー」といえるのです。

金融庁はこの「金融リテラシー」について国民に広く示すために、2014年に「金融リテラシー・マップ」という、「生活スキルとして最低限身につけるべき金融リテラシ―」の内容を具体的に記したものを公表しました。

この金融リテラシーは年齢に関わらず必要だということで、小学生から高齢者まで段階的に区分され、年齢別に習得すべき習慣や理解度などが体系的に示されています。

「金融リテラシー」というと小難しく聞こえますが、円滑な社会生活を送るための「生活スキル」のひとつというわけなのですね。

実は日本人の金融リテラシーは低い

実は日本人の金融リテラシーは各国と比べて低いと言われます。

金融広報中央委員会は、金融リテラシーがどの程度国民に根付いているのか、全国の18歳以上の個人を対象に「金融リテラシー調査」をおこなっています。この調査によると「金融知識に関する設問」を日本と米国、経済協力開発機構(OECD)実地した結果に日本と各主要国との金融リテラシ―の差が示されました。

共通の正誤問題の正答率を米国と比べると、日本は47%、米国は50%となっており、イギリス、ドイツ、フランスと比較しても日本の方が正答率が低くなっています。

また、全国の18~79歳の3万人を対象に2022年に金融教育について調査したところ、金融教育を学校などで受けたと応えた人は全体の約7%、家庭で受けたと応えた人は全体の約18%でした。さらに金融知識に関する自己評価が高い人は全体の約12%となっています。

この日本人の金融リテラシ―の低さをうけて、学校や家庭で子どもたちに金融教育を行うべきと考えている人は約70%にも及びます。

金融リテラシーを高めるメリット

金融リテラシーは生活スキルのひとつですが、実際に金融リテラシーを高めると具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

資産設計ができるようになる

人生には「ライフイベント」があり、そのイベントごとにお金がかかるものです。

具体的な大きなライフイベントには、結婚、出産、進学、老後があげられます。これらのライフイベントに備えて資金を用意しておく必要がありますね。

しかし、金融に関する知識がないと、それぞれのイベントでどれくらいお金がかかるのか、そのお金を用意するためにどれくらいの時間が必要なのかがわからないことがあるでしょう。その結果、いざという時に資金が足りないといった事態になりかねません。

金融リテラシーを身につけることで、ライフイベントを一覧化し、それぞれに必要な資金を計画を立てて準備することができるのです。

 よりよい金融商品を選ぶことができる

銀行やゆうちょ銀行にお金を預けて「預金」「貯金」をしている人は多いでしょう。

しかし現在銀行の金利は普通預金で0.001%、定期預金で0.002%程度となっています。そのため銀行にお金を預けることはリスクは低いのですが、資金形成という点では劣るというのが現状です。

有限である収入をいかに上手に増やすかという点でいうと、預金だけでなく保険商品や投資信託といった方法で資金を増やすことが有効となります。政府も「貯蓄から投資へ」というスローガンを掲げて、国民に投資を勧めて勧めているのです。

ただし、銀行の預金であればそれほど種類はないものの、保険商品や投資信託となると、依頼する会社(保険会社や証券会社)も金融商品も膨大な量になります。その中から自分に最も合った金融商品を選ぶとなると、金融に関する知識がないと難しいでしょう。

場合によっては、金融商品の内容もあまり理解できていないのに、セールスマンに言われるがまま商品を契約してしまった、ということにもなりかねません。

逆に金融商品に関する知識があれば、金融商品を取捨選択し最適な商品と出会える可能性が高くなるでしょう。

金融詐欺にあいにくい 

残念ながら、金融に関わる詐欺は非常に増えています。

「還付金詐欺」や「投資詐欺」というものを一度は耳にしたことはあるでしょう。

「還付金詐欺」とは、税金や保険料の過払い金等を返金すると言い、口座の確認のためにお金を振り込ませるといった手口の詐欺です。被害件数も非常に多い詐欺で、最近は銀行などの金融機関でも対策をおこない、国民にも広く知られている詐欺のひとつですね。

この詐欺に関して、「ATMでは還付金を受け取ることはできない」という知識があれば、だまされることはありません。また家族が詐欺に巻き込まれないようにATM利用限度額を低くしておくなどといった対策をとることもできるのです。

また、最近増えている「投資詐欺」とは「確実にもうかる」といううたい文句で投資用のお金をだまし取られてしまう詐欺です。単純に「投資詐欺」といっても、近年その手口は非常に巧妙化しており、被害者も年々増えています。

しかし、投資の知識を持っていれば、仮にすぐに詐欺だと見抜くことはできなくても、詐欺師の会話の中で疑問や引っかかる点に気づくことができる可能性が高まります。

その段階でしかるべき機関に相談を持ち掛け、信用していい団体なのかどうかを確かめる方法をとることで、詐欺にあうことを未然に防ぐことができるでしょう。

金融リテラシーを高める方法

いきなり「今日から金融リテラシーをあげるぞ!」と思っても、一朝一夕で身につくものではありません。まずは手軽に始められそうなことからご紹介します。

家計簿をつけてみる

まずは家計の収支を見直すところから始めましょう。

実際に家計簿をつけることで、自分が毎月なににいくらお金を使っているのか把握でき、本当に必要な買い物であったのか見直すことができます。かつて「レコーディングダイエット」というものが流行りました。

このダイエット方法は、食べたものをノートに記録していくというものですが、カロリーを把握するほか、「ノートに書くことがめんどくさい」という理由で間食を減らすことができるという効果もあったようです。

家計簿でも同様の理由で無駄遣いを減らすことができるでしょう。また、買い物の記録をつけることで、物価の上昇下落の把握もすることができます。

家計簿は、家庭の経済状況を把握するだけでなく、社会全体の経済の動きも知ることができるのです。このように家計簿をつけることは、金融リテラシーを高める第一歩といえるでしょう。

ライフプランを立ててみる

「資産設計」でも少し触れましたが、ライフイベントごとに必要なお金を準備しておくことは非常に大切です。

例えば「老後2000万円問題」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。これは老後30年間で約2000万円が不足するという試算から巻き起こった議論です。

つまり、老後を豊かに暮らすために、2000万円を用意しておくことが必要だということですが、老後までに2000万円準備しなければいけないと聞いてどのように感じますか?

「2000万円なんて大金で途方に暮れてしまう……」と思う方もいるでしょう。しかし、現在35歳の方が定年の65歳までの30年間で2000万円を貯めようと計画した場合、毎月の貯蓄は約5万5000円となります。

いかがですか?意外と現実的な数字だと思いませんか?

保険商品や投資信託を用いれば、運用分を上乗せして受け取ることができるので、毎月の負担分はさらに少なくできるでしょう。このように、人生にかかるお金をマクロ面とミクロ面の両面で考えることがお金に関するライフプランとなります。

細かいライフプランを作るのは大変ですが、まずは大きなライフイベント毎に必要なお金を書き出し、逆算してどのくらいのお金をどのように準備したらいいのか考えてみましょう。

専門家に相談してみる

やはり「餅は餅屋」。

専門家に相談してみることも非常に有意義な方法です。例えば銀行で定期預金を契約する際の説明書の中での疑問点を銀行員に聞くことで、金融商品の特徴を理解することができます。

また、保険の契約時や更新時は保険の外交員と話す絶好のチャンスです。特に保険商品は専門用語も多く、約款は素人には分かりにくいものが多くあります。

そういった「分からない」を専門家に聞くことで、自分が具体的にどのような保険に加入しているのか、本当に自分や家族に合っている保険なのかを見極めることにもつながります。
また、前項目でお伝えしたライフプランに関しても、自分で作るのは難しいという方は、ファイナンシャルプランナーに相談することで、詳細なライフプランを作成してもらえます。

ただし、作ってもらって満足するのではなく、疑問点はどんどん質問して作成してもらったライフプランを自分で説明できるくらい理解ができるといいですね。

金融資格にチャレンジ

ある程度金融に関する知識が身についたら、次のステップとして、金融資格にチャレンジするのもいいでしょう。

おすすめなのは、お金のプロの証明である、ファイナンシャルプランナーです。1級、2級、3級とレベルが分かれていますが、3級は受験資格もなく誰でも挑戦できる資格です。

また、級によって合格難易度のレベルは違うものの、基本的な学習範囲はほとんど変わらないので、「金融リテラシーを高める」という狙いであれば、3級の受験で十分目的を果たすことができるでしょう。ちなみに日本FP協会によると、2023年1月におこなわれたファイナンシャルプランナー3級の合格率は、学科が85.25%、実技が88.34%でした。

過去の統計からみても、合格率は80~90%で推移しているため、比較的難易度も低く、チャレンジしやすい資格だといえます。

まとめ

金融リテラシーを身につけ、高めていくことの必要性はご理解いただけたでしょうか。金融の知識は膨大で、専門家でないと理解が難しい分野も多々あります。

しかし、難しいからと及び腰になるのではなく、自身の生活をよりよくするためにも、金融の学びは非常に重要なのです。無理せず自分にできることから少しずつ取り組んでいきましょう。いきなりは無理でも、1年後、5年後、10年後には確実に今の自分よりも金融リテラシーが身についているはずですよ。

ウルトラ金融大全が動画で見れる!
お金の事が分かる!増やせる!無料動画が公開中!

この記事を書いた人

渡辺あい

ライター

渡辺あい(わたなべ あい)

銀行員として勤務の後ライターへ
4人の子供の母としてもお金の観点を持つ事が出来るのが記事の魅力。
FPの資格を活かした金融の記事に定評がある。

貯蓄の記事一覧はこちら

ウル金ムービーはこちら

ウル金ムービーはこちら