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毛利小五郎の年収は1,000万円超?探偵業以外の収入も

毛利小五郎の年収は1,000万円超?探偵業以外の収入も

名探偵コナンに登場する毛利小五郎。自ら「毛利小五郎探偵事務所」を立ち上げている経営者ですが、実際のところ探偵事務所はどれくらいの年収を稼げるのでしょうか?

本記事では、作中の描写から推察される毛利小五郎の年収について紐解いていきます。

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1.毛利家の家族構成

まずは、毛利家の家族構成についておさらいしてみましょう。

・毛利小五郎(38歳) 「毛利小五郎探偵事務所」を開業
・妻:妃英理(38歳) 「妃法律事務所」を開業
・長女:毛利蘭(高校2年生)
・居候:江戸川コナン(小学1年生)

小五郎は同級生の妃英理と学生結婚しており、すでに長女の蘭が高校2年生であることから若くして子供が生まれたことが分かります。

英理とは10年ほど別居状態にありますが、離婚はしておらず夫婦関係は継続しているようです。

2.毛利小五郎の収入源

気になる毛利小五郎の年収ですが、実は探偵事務所以外にもいくつかの収入源を持っています。ここからは、毛利小五郎の年収を収入源別に考えてみましょう。

2-1.探偵事務所の売上

主な収入源は、「毛利小五郎探偵事務所」の売上です。

一般社団法人日本探偵業協会が実施したアンケートによると、浮気・素行調査を依頼した場合、探偵1名につき1時間の単価は7,500円から1万円との結果がでています。仮に1日6時間調査を行い、月20日稼働したとすると、1ヵ月あたりの売上は90万~120万円です。

個人事業主の年収は売上から必要経費を差し引いた金額となりますので、仮に30%の必要経費が発生すると考えると年収は756万~1,008万円となる計算です。

しかし、小五郎は「たまたま居合わせた事件を解決する」ということが多いため、その場合は当然依頼料が発生しないものと考えられます。性格上「毎日コツコツと依頼をこなす」ということも考えにくいので、実際はもう少し年収が低い可能性もあるでしょう。

その一方で、小五郎は著名な探偵として知られていることから、高額な依頼を頼まれるシーンも見られます。日々コツコツと依頼をこなすことは少なくても、大きな案件によってまとまった収入を得ていることもあるかもしれません。

2-2.メディアの出演料

小五郎は、数々の難事件を解決したことにより(実際はコナンによる推理ですが)、「眠りの小五郎」として一躍有名な探偵になりました。その影響で、テレビなどのメディアに出演するシーンも度々見られます。

仮に、1回あたりの出演料が5万円で、1ヵ月に1度出演するとなると、年間の収入は60万円です。

2-3.喫茶ポアロの賃料

毛利小五郎探偵事務所はテナントビルの2階に位置していますが、3階が自宅であることを考えると、ビルは小五郎の持ちビルであることが推測されます。となると、小五郎には1階にある「喫茶ポアロ」の賃料収入があることとなります。

仮に喫茶ポアロの賃料を月30万円とすると、年間の不動産収入は360万円です。管理費などに20%の経費がかかったとしても、不労所得が288万円得られる計算です。

2-4.コナンの養育費は原則年収に含まれない

毛利小五郎は、コナンの母親から1,000万円を養育費として受け取っています。子供のために支払われた養育費は原則年収に含まれないこととされており、コナンのケースのように一括で受け取った場合も同様です。

養育費としての水準を超える場合は「贈与」とみなされる場合もありますが、仮にコナンが18歳になるまでの養育費とすると、1,000万円は今後11年間の養育費となります。1年あたり約90万円の計算となるため、あくまで平均的な水準だといえます。

そのため、コナンの養育費として受け取った1,000万円は、小五郎の年収には含めないものとして考えるべきだといえるでしょう。

如何せん、小五郎の浪費癖を考えると、養育費をきちんと分けて管理しているかは疑問が残るところではありますが・・・。

2-5.小五郎の年収は1,000万円オーバー

ここまで分析した小五郎の収入源を合計してみましょう。

・毛利小五郎探偵事務所 756万~1,008万円
・メディア出演 60万円
・喫茶ポアロの賃料 288万円
合計1,104万~1,356万円

小五郎の年収の推測は1,104万~1,356万円となり、実は1,000万円プレーヤーである可能性が高いといえます。

3.毛利小五郎の年収は同世代と比べて高い?

小五郎の年収は、同世代の会社員や自営業者と比較すると、どれくらいの水準なのでしょうか。それぞれくわしく見ていきましょう。

3-1.同世代の会社員との比較

国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、35~39歳男性の平均給与は549万円となっています。前述の通り、小五郎の年収は1,104万~1,356万円ですので、同世代の会社員に比べて2倍以上の年収を稼いでいることが分かります。

作中ではギャンブル好きのお調子者として描かれる小五郎ですが、38歳の若さでこれだけの収入を得ているのは、非常に優秀なビジネスパーソンだといえるでしょう。

3-2.自営業者の平均所得との比較

では、小五郎と同じ自営業者と比較するとどうでしょうか。

国税庁の「申告所得税標本調査(令和3年)」によると、事業所得者の平均所得は491万円となっています。会社員のように収入が安定しない自営業者は、年収の増減に悩まされることも少なくありません。

一方、小五郎は、探偵業の他にメディア出演や、家賃収入など複数の収入源によって1,000万円以上の年収を稼いでおり、自営業者としても優秀であることが窺えます。

もし探偵事務所の売上が減少しても別の収入源が確保できていることを考えると、実はかなり戦略的な自営業者なのかもしれません。

4.毛利家の家計は安泰?家計をシミュレーション

小五郎が1,000万円以上稼いでいるとなれば、毛利家の家計の収支は安泰かのように思われます。ここからは、毛利家の家計事情について考えてみましょう。

4-1.妃英理も自営業者

小五郎の妻・妃英理は、長らく別居が続いているものの夫婦関係は継続しており、作中にも度々登場しています。

英理は法律事務所を経営している自営業者で、裁判で無敗の記録を更新していることから「法曹界のクイーン」と呼ばれているほど優秀な弁護士です。

国税庁の「令和3年統計年報」によると、自ら確定申告している弁護士の平均所得は約1,000万円となっています。

小五郎とは別居が続いているため、家計も別管理としている可能性がありますが、世帯収入で考えれば、毛利家の年収は2,000万円を超える裕福な家庭であることが分かります。

もっとも、英理は著名な弁護士であることを考慮すると、さらに報酬が高額である可能性もあるかもしれません。

4-2.毛利家の家計をシミュレーション

毛利家の世帯年収が2,000万円以上となると、毎月の家計はかなり余裕があるように感じられます。

しかも、毛利家は持ちビルの3階にあることから、家賃は発生していない可能性が高いでしょう。作中にはローンに関する言及がないことから、もしかするとビルは小五郎の親から相続したものなのかもしれません。

また、コナンの養育費についても気になる点ですが、前述の通り1,000万円を養育費として一括で受け取っていることから、毛利家の収入から別途コナンの養育費を準備している可能性は低いといえます。

以上の条件を踏まえたうえで、総務省統計局のデータを参考に、毛利家の家計についてシミュレーションしてみましょう。

住居費

0円

食費

8万1,888円

光熱費

2万4,524円

日用品費

1万2,390円

医療費

1万4,797円

被服費

9,493円

交通・通信費

4万1,535円

教育費

1万1,439円

娯楽費

2万7,619円

蘭・小五郎の小遣い

5万円

合計

27万3,685円

参考:総務省統計局「家計調査報告書(家計収支編)2022年(令和4年)」

小五郎の月々の収入はおよそ100万円ですので、平均額通りの支出であれば、家計にはかなりの余裕がある状況です。

4-3.小五郎は浪費家で貯蓄ゼロの可能性も

世帯年収2,000万円を超え、家計にもかなりの余裕がある毛利家ですが、小五郎は大のギャンブル好きとしても知られています。度々蘭が家計に対して苦言を呈するシーンがあることからも、決して裕福な生活をしているようには見受けられません。

作中には小五郎がまだ入っていない売上をあてにして散財するシーンもあることから、計画的な貯蓄には取り組んでいない可能性が高いといえます。

これから蘭が大学へ進学することを考えるとやや不安ではありますが、その点は妻の英理がきちんと準備しているのかもしれません。

4.まとめ

毛利小五郎は作中ではお調子者として描かれることが多いものの、実は探偵業や不動産収入で1,000万円以上の年収を稼ぐ優秀なビジネスパーソンです。別居中の妻・英理も弁護士として1,000万円以上を稼いでいることを加味すると、毛利家は世帯年収2,000万円以上の裕福な家庭であるといえます。

もちろん小五郎の探偵事務所がこれだけ繁盛しているのは、コナンによる手助けの影響が大きいでしょう。とはいえ、自営業者にとってはそういった「運」も実力のうちです。探偵事務所というニッチな業種でこれだけの年収を稼いでいると考えると、少し小五郎に対する印象も変わってくるかもしれません。

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【参考】

一般社団法人日本探偵業協会「アンケート結果と解説」
https://www.jda-tokyo.jp/14729225827125

国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査」
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2022/pdf/000.pdf

国税庁「申告所得税標本調査(令和3年)」
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/shinkokuhyohon2021/hyouhon.htm

国税庁「令和3年統計年報 2直接税」
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/shinkoku2021/pdf/02_syotokushu.pdf

総務省統計局「家計調査報告書(家計収支編)2022年(令和4年)」
https://www.stat.go.jp/data/kakei/2022np/pdf/summary.pdf

この記事を書いた人

椿 慧理

ライター

椿 慧理(つばき えり)

銀行を10年間勤務し経験を通じて得た金融知識を活かし、金融ライターとして独立。
金融商品やマーケットの解説、税制解説など初心者にも分かりやすい記事を手掛ける。
自らも12年の投資経験を持ち、国内外株式、投資信託、暗号資産を運用中。

保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員一種、内部管理責任者

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