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保険

生命保険の必要保障額はこう決める!考え方を解説

生命保険の必要保障額はこう決める!考え方を解説

結婚や子の出生など、家族を持つと「自分に万が一のことがあった時のために…」と思い、生命保険への加入を検討されている人も多いのではないでしょうか。もちろん、現時点で加入されている人も多いでしょう。

では、「現在加入している生命保険の保険金額とその根拠はなんですか?」と聞かれて答えられるでしょうか。生命保険金を答えられても、なぜその金額なのか?を答えられる人は少ないです。

実は、生命保険金を決定する上で「必要保障額の計算方法」というものがあります。過剰保障となっていると保険料が無駄になり、保障不足となっていると、いざという時に生活資金不足に陥ります。
そのため、生命保険は過不足なく加入することがとても大切です。

そこで今回は、生命保険の必要保障額について、具体例を元に詳しく解説します。これから生命保険への加入を検討されている人、しばらく見直しを行っていない人などは、ぜひ参考にしてください。

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必要保障額に対する基本的な考え方

生命保険の必要保障額とは、一家の大黒柱に万が一のことがあった場合に、遺族のその後の生活資金を確保するための金額です。基本的な考え方として、遺族の収入から遺族の支出を差し引きし、不足する分が最低限の必要保障額となります。

たとえば夫婦・子2人の世帯があり、妻は専業主婦で主に夫の収入のみで生活を送っていたとしましょう。もし、夫が何らかの事故等で死亡もしくは高度障害状態になるなど、これまで通りの安定した収入を得られなくなってしまったとします。

そうすると、残された家族は自分たちで収入を得て生活をしていかなければいけません。しかし、これまで専業主婦として家庭を支えてきた妻が社会に出ても、これまでと同程度の収入を得るのは難しいです。

そのため、夫に万が一のことがあった場合は、遺族年金や妻の収入など今後得られる収入を考慮した上で、不足分は生命保険等で補填します。生命保険で準備すべき金額が「最低保障金額」です。

生命保険(死亡保障)の必要保障額を算出する3つのステップ

必要保障額を算出するための計算式は、以下のとおりです。

【遺族の支出−遺族の収入=必要保障額】

計算式自体は、とてもシンプルで分かりやすいです。必要な支出から遺族の収入を引いて不足分がある場合は、その金額が必要補償額となります。

必要補償額は、生命保険の保障額設定するための参考になります。これから解説する流れを元に、必要保障額の見直しを検討されてみてはいかがでしょうか。

【ステップ1】遺族の支出額を算出する

初めに、遺族の支出額を算出します。簡単な算出方法は以下のとおりです。

現在の基本生活費(年間)×70%×末子独立までの年数=1
現在の基本生活費(年間)×50%×(配偶者の平均余命−末子独立時の配偶者の年齢)=2
1+2=遺族の支出


基本生活費:360万円(年間)
配偶者年齢:35歳
子供人数:2人(10歳・5歳)
※子供の独立はいずれも22歳、配偶者(妻)の平均余命は87歳と仮定します。

上記例を元に遺族の支出額を算出します。

360万円×70%×17年=4,284万円
360万円×50%×(87−52)6,300万円
4,284万円+6,300万円=1億584万円

上記のとおりとなるため、遺族の生活に対する支出額は1億584万円となります。この金額に加え、以下の費用も考慮しなければいけません。

  • 子供の教育費
  • 死亡整理金(葬儀費用等)
  • その他支援金(結婚費用援助等)

子供の教育費は進路によっても異なりますが、すべて公立の場合で800万円程度、すべて私立の場合は2,000万円程度必要です。今回の例では、子供が2人いるため、1,600万円〜4,000万円程度見ておかなければいけません。

また、葬儀費用は一般的に100万円〜200万円程度です。その他、お墓を建てる場合はさらに費用が発生するため、家庭ごとに支出額を算出しておく必要があります。

【ステップ2】遺族の収入額を算出する

必要保障額を算出するためには、遺族の収入額も把握しておく必要があります。支出のみで計算をしていると、過剰保障となり無駄な保険料を支払続けることになるため、正しく支出額を計算しなければいけません。

遺族の主な収入源となり得る項目は以下のとおりです。

  • 配偶者の収入
  • 遺族年金

配偶者が働いている場合は、その収入が今後も収入源となり得ます。また、公的年金に加入していた人が死亡すると、遺族は遺族年金を受給することができます。

遺族年金を受給するためには、「死亡していた人と生計を一にしていたこと」が条件です。年収や所得で制限はあるものの、パートや専業主婦として働かれていた人であれば、受給できるため安心してください。

また、遺族年金には「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2種類があります。それぞれ、受給要件が異なるため、必要保障額を算出する時点で受給対象となっているか否かを確認しておきましょう。

【ステップ3】前ステップを元に必要保障額を算出する

ステップ1・2で算出した遺族の支出と収入を元に必要補償額を算出します。必要保障額は、冒頭でも解説したとおり以下の計算式に従います。

【遺族の支出−遺族の収入=必要保障額】

遺族の支出は末子の出生時がもっとも高く、その後は時の経過に伴って減少していくため、定期的な必要保障額の見直しを行いましょう。

一般的に、必要保障額の見直しはライフステージの変わり目(子の出生や入学・卒業、独立事など)です。また、定期的な見直しとして3年〜5年に1回程度の見直しを行うと良いでしょう。

【具体例】必要保障額のシミュレーション

生命保険の必要保障額を算出するための計算式について、紹介しました。しかし、具体的な例を元にしなければイメージがわかない、といった人も多いのではないでしょうか。

そのため、次に夫婦2人世帯の場合と子がいる世帯の場合で必要保障額のシミュレーションを行ってみます。今後の必要保障額算出のための参考にしてください。

夫婦2人世帯の場合

まずは、夫婦2人世帯の場合でシミュレーションしてみましょう。

【設定】

家族構成:夫(40歳)妻(35歳)
職業:夫(会社員)・妻(専業主婦)
基本生活費:360万円(年間)

上記の場合、子がいないため計算式は以下のとおりとなります。
現在の基本生活費(年間)×50%×(配偶者の平均余命−配偶者の現在の年齢)=遺族の支出

平均寿命は87歳と仮定した場合、必要なところを埋めると以下の計算式になります。

360万円×50%×(87歳−35歳)=9,360万円

上記のとおりとなるため、遺族の支出は「9,360万円」であることがわかりました。次に、遺族の収入を計算します。

妻は、現在専業主婦であるため収入はありません。今後も働く予定はなく、基本的には遺族年金と生命保険のみで生活をしていこうと考えています。それぞれの収入額を算出します。

遺族基礎年金:子がいないため、受給対象となりません。
遺族厚生年金:死亡した人の老齢厚生年金の報酬比例部分の3/4の額

遺族厚生年金は、比例報酬部分を参考します。今回の設定では、基本生活費が360万円です。そのため、月収を約45万円程度と仮定して話を進めていきます。

平均標準報酬月額が45万円と仮定すると、35歳の妻が受け取れる遺族厚生年金は約72万円です。その後、40歳〜64歳まで約103万円、65歳以降は約150万円です。これらを元に、平均余命を迎えるまでの妻の収入を計算します。

35歳〜39歳までの5年間:360万円
40歳〜64歳までの25年間:2,575万円
65歳〜87歳までの23年間:3,450万円

上記金額を合計すると6,385万円です。この金額を元に必要保障額を算出します。

9,360万円(遺族の支出)+200万円(死亡整理金)−6,385万円=3,175万円

上記のとおりとなるため、今回の設定で必要となる最低保障額は「3,175万円」であることがわかりました。生命保険へ加入する際は、貯蓄等を考慮した上で合計額が上記金額になるように調整し、加入を検討すると良いでしょう。

子がいる世帯の場合

次に、子2人世帯の場合でシミュレーションしてみましょう。

【設定】

家族構成:夫(40歳)妻(35歳)
職業:夫(会社員)・妻(専業主婦)
子供人数:2人(10歳・5歳)
基本生活費:360万円(年間)
※子供の独立はいずれも22歳、配偶者(妻)の平均余命は87歳と仮定します。

上記例を元に遺族の支出額を算出します。

360万円×70%×17年=4,284万円
360万円×50%×(87−52)6,300万円
4,284万円+6,300万円=1億584万円

上記に加え、死亡整理金(葬儀費用等)と教育資金等合わせて仮に2,000万円としましょう。合計すると1億2,584万円が遺族の支出となります。次に、収入をみていきましょう。

遺族基礎年金:79.5万円+子の加算額(令和5年度時点)
遺族厚生年金:死亡した人の老齢厚生年金の報酬比例部分の3/4の額

遺族基礎年金は、子が18歳到達年度の3月31日分まで受給できます。また、1人および2人までは228,700円加算(令和5年度時点)です。このことを元に、遺族の収入を計算していきます。

1人目18歳到達まで:9年
2人目18歳到達まで:14年
79.5万円×14年=1,113万円
228,700円×9年=約206万円(2,058,300円)
228,700円×14年=約320万円(3,201,800円)
遺族基礎年金合計額:1,639万円
遺族厚生年金合計額:6,385万円(夫婦2人世帯と計算式は同じ)+約1,490万円(中高齢寡婦加算)=7,875万円

合計すると、遺族は9,244万円の収入を得られます。この金額を元に必要保障額を計算すると、以下のとおりとなります。

【1億2,584万円−9,244万円=3,340万円】

今回の設定による必要保障額は、「3,340万円」となりました。子がいる世帯の場合は、今回のシミュレーションをもとに生命保険の必要保障額を算出されてみてはいかがでしょうか。

生命保険の過不足が発覚した場合の対応方法

生命保険の最低保障額は、ライフステージの変化に伴って増減します。その後、末子の出生をピークに減少していきます。そのため、常に同じ最低保障額となることはありません。

定期的な見直しを行う中で、生命保険金の過不足が発覚した場合は、現在の生活に合った保険商品への掛け直し等の検討をする必要があります。最後に、生命保険の過不足が発覚した場合の対応方法についても詳しく解説します。

保険金の増額・減額を検討

現在の保険契約の中で保険金額を増額したり減額したりする方法です。保険契約は、契約途中で保険金額を増減できます。そのため、現在の生活に合った保障額に設定すると良いでしょう。

現在の保険契約で増減することにより、比較的簡単に生命保険金を変更できます。原則、新たに審査を受ける必要もないため、スムーズな見直しが可能です。

ただし、保険金の増減を行う年齢や健康状態で新たな保険料を設定するため、保険料が増加する可能性があるため注意してください。

保険の見直し・乗り換えを検討する

保険商品そのものの見直しや乗り換えを検討する方法です。

たとえば、掛け捨て型に加入されている人が子の独立をきっかけに、貯蓄型への乗り換えを検討するケースがあります。掛け捨て型は安い料金で手厚い保障を受けられる一方で、掛け金が返ってきません。

一方、貯蓄型は保険料が高く、保障内容は掛け捨て型と比較して劣ります。しかし、掛け金が無駄にならず、むしろ100%を超える商品もあるため、老後の生活資金確保としても有効です。

必要最低保障額が下がったタイミングで貯蓄型への乗り換えを検討することで、保険料を無駄にすることなく保障を受けられるといったメリットがあります。

逆に、これまで貯蓄型に加入されていた人が結婚や子の出生を機会に掛け捨て型に乗り換え、安い保険料で手厚い保障を受けられるようにすることもあります。家計への影響を抑えながら、手厚い保障を受けられるのがメリットです。

まとめ

今回は、生命保険の必要保障額について解説しました。

一家の大黒柱である人に万が一のことがあった場合、残された家族は資金的に苦労することでしょう。遺族年金制度があるものの、年金のみで生活を送るのは難しいです。

そのため、必要保障額を把握した上で過不足なく生命保険へ加入しておいたほうが良いでしょう。この記事をきっかけに金融リテラシーを高めてより良い手段の参考にして頂ければ幸いです。

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この記事を書いた人

林 裕二

ライター

林 裕二(はやし ゆうじ)

2018年にFP2級技能士。金融系WEBライターとして活動。数多のメディアで金融系記事執筆や監修を担当し、読者のお金の悩みに寄り添ってきました。現在も人々の生活に関わる「お金」や、家計の「借金問題」などをメインとしながら記事執筆を行っています。

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